29話 ページ30
落ち着いた声だった。
その言葉に先輩を見上げると、ただ静かに私を見下ろしていて。
特別慰めようともしていない、かといって怒っている様子でも呆れている様子でもない
ただ、"当たり前だろう"と言わんばかりのその雰囲気を前に、鼻の奥がツンとする。
『でも先輩…最近私のこと大分避けてましたよね…』
「……どうしたらいいかわかんなかった。
お前の気持ち踏み躙るようなことして、いつも通りに
していい気がしなかった。
…つーか、避けてたのはお前の方だろ。」
『避けてるっていうか…私たち、ただでさえ人前でまともに
会話できないから…』
「俺が教室とか部屋に行かなくなった瞬間これかよって
普通にショックだったんですけど。」
『うぐっ……こ、れからは…私からも接触図れるよう
努力します……』
「おーそうしろ。
全俺が安心する。」
全俺が安心する、とは。
でも…そっか…先輩もただ少し気まずかっただけか。
正直、呆れられて冷められても仕方ないところだろうに
やっぱり五条先輩という人は、優しくて強い。
だからこそ、これからは先輩を不安にさせないよう私がもっと頑張らなきゃいけない。
焦らずゆっくり、少しずつ頑張ればいい
先輩はそれでわかってくれるから。
ギュッ
『………先輩、好きです。』
「…ほんとお前さぁ、この状況でやめろよ。」
その時、下腹部に感じたゴリッ…という固さに、先輩が何を言いたいのかわかってしまって、慌てて離れようとするけど、いかんせんこんな狭い空間だ、離れられるわけがない。
「………この後、部屋来いよ。
"ナカナオリ"しなきゃいけねぇからな。」
『〜ッ!』
私の耳元で怪しく囁く先輩に思わず叫びそうになったけど、グッ…と堪えれば、ニヤッと意地悪い笑みを向けられた。
でも、よかった…いつもの先輩だ。
なんて、七海と灰原が立ち去るまで先輩の胸板に顔を埋めて私は安心しきっていた。
"「内部戦争だけはなんとしても回避したい。
御三家の恥になるからだ。」"
"「五条家の尊厳を守るためだ。
五条家と神代家は______」"
"「…………クソジジイ共が。」"
「……。」
『……先輩?』
「…何があっても、俺はお前のことずっと好きだから。」
その日の夜、ベッドの上で先輩は私に愛を吐いた
静かに、儚げに、でも確かな強い意志を乗せて。
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美悠(プロフ) - ちゃっぱさん» ファンパレのイベントで、まさか超親友の野球が見れると思ってませんでしたwwwwwこの会話してた中でタイムリーすぎます🤣 (4月6日 23時) (レス) id: eb7d094950 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» 団体戦野球にしてくれた下々先生には頭上がらんですよね…ありゃ眼福でしたたまらん虎杖よ、もう永遠にスポーツやっててくれ…次は腹チラとかしてくれてええんやで…?(ヨダレ)ブラザーのピンチに駆けつけずいつ来るんだって話だよ東堂コノヤロウ(理不尽) (4月6日 23時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
美悠(プロフ) - ちゃっぱさん» 呪術甲子園見てから、ユニフォーム姿の悠仁のムチムチボディに夢を見続けてます…( ˘ω˘ )筋肉フェチとしては絶対目に焼き付けておきたいですよ( ¯﹀¯ )夢主ちゃん、東堂に不義遊戯してもらって呼び戻しましょう!www (3月26日 22時) (レス) id: eb7d094950 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - ハルスケさん» わわ、!こちらの方まで来てくださったんですね…ありがとうございます( ; ; )とんでもないです…読んでくださる皆様がいてこそ成り立っていますので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです(泣)でもそうですね…その神の称号は一応もらっときますね^ ^(調子乗んな) (3月26日 21時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» ぅゎ、、虎杖悠仁ぜってー将来ショーヘイみてぇな魅惑ボディになるやん…とんでもねぇこと想像させないでくださいよっ!!!!!!(は?)(もっとください)夢手たんどこ行ったの?迷子かな?ん?怖くないから戻っておいでぇ^ ^() (3月26日 21時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2023年10月22日 18時