私と五条先輩の秘密【呪術廻戦】

22話 ページ23

「女子ってどうやったら素直になってくれんだろうな〜…」



「………恋バナなら帰っていい？」



「まあ待ちなよ硝子、見ろ悟の顔を。
真剣そのものだ。

あの悟が女の子に…」



「どういう意味だよ。

……はぁ。」






……今朝のAの表情が頭から離れねぇ。






アイツはいつだってそうだ




何かある時に限って"大丈夫"と笑顔で偽る




俺が気づいてないとでも思ってんのか。








俺は……そんなに頼りねぇのかよ。







「……。

五条、人間には2種類ある。


甘え方を知ってる人間と、知らない人間だ。

甘え方を知らないってことは、誰かへ頼らずに生きてきたってことだ。

そういう人間は、誰かに頼れば、嫌われて愛想を尽かされると思ってる。




そういう癖って、中々抜けないんだよね。」





「……。」





俺の前で硝子はそう言うと、ジュースが入ったグラスをストローでかき混ぜる。



傑はそんな硝子の言葉を聞くと、隣に座る俺に視線を向けてくる。





「じゃあ悟が絶え間なく愛をあげなきゃだね。」



「……おー。」



「で、相手は誰なんだい？」



「誰が言うか。」



「ここまで言っておいてそれは酷いだろ…」



「じゃあ、その子のどこが好きなわけ？」



「硝子も乗っかっんじゃねぇよ。
……はぁ。」






どこが好き、ねぇ……




……。







「……ちゃんと考えたことねぇや。」



「……。


遊び？」




「ちっげぇよ！！！


…そういうのって普段意識しねぇだろ。

ふと見せる仕草が可愛かったり、さりげない気遣いされたり
そういう何でもねぇ時に、コイツのこと好きだな…って
なるもんだろ……………おい、何だよお前らその顔は。」





「………いや別に」



「コイツ本当に五条か…？」



「マジでお前ら俺のことなんだと思ってんの。」






コイツらに相談したのが間違いだったか？


なんか話の内容変わってきてるし……ったく。





未だに俺を信じられないような目で見てくるそいつらにイラつきながら、肘をついてファミレスの外に視線を逸らした。






「…………は、」






ｶﾞﾀｯｯ!!!






「なんだい、急に立ち上がって…
そんなに尿意が近かったなら早く言、」



「んなこと言ってる場合じゃねぇ。
悪ぃ、俺先帰る。」





今、窓の外を歩いてたのは間違いねぇ…Aと七海だ。



なんでプライベートで2人きりなんだよ、灰原はどうした灰原は。





「……場合によっちゃ七海はコロす。」

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