私と五条先輩の秘密【呪術廻戦】

1話 ページ2

「A〜！
この後ヒマ？3人でご飯行こうよー！」





そんな明るい声と共に目の前に現れたのは、同級生の灰原。






「予定があるならハッキリ言ってください。
私と灰原で行くので。」






そんな灰原とは真逆に、落ち着いた声で静かに後ろから姿を現したのは、もう1人の同級生の七海。







『特にないよ、行こう行こう。』






私の言葉に、灰原はわかりやすく顔を輝かせて


七海も少しばかり目元を細めて口角を上げる。







私たちは【東京都立呪術高等専門学校】に入学したホヤホヤの1年生。




"家柄"のこともあって、友達が今までほとんどいなかったんだけど






「あ、A先行きな？」



「これは私が持つので。」





『あ、ありがとう。』






優しい上に頼もしくてカッコいい2人が同級生で、

本当によかっ………













「…なーに先輩たちを差し置いて1年だけ楽しもうとしてんだぁ？」










………。









「あ！五条先輩！」



「………ﾁｯ。」



「おいそこの金髪、舌打ち聞こえてっからな。」








………そう、優しくてカッコいいのだ





同級生 "は"。









「悟、そうやってすぐ後輩に絡むのよくないよ。」



「あ"〜？可愛がってやってんだよ。」



「や、Aちゃん。
大丈夫？男2人に囲まれて変なことされてない？」



「私たちを貴方たちと一緒にしないでください。」



「心外だなぁ…私たちはそんなことしないよ？」







『あはは……』







……噂には聞いていた。



一つ上の学年には"とんでもない"のが3人いると。







それはもちろん、"能力実力的"なこともなんだけど







ハッキリと言うなら、とんでもない








「まあAちゃんが可愛いのはわかるけどね…」



「………ﾁｯ。」







" クズ "










ｶﾞｼｯ!!!









「……傑」



「っわ……な、なに悟…痛いよ…」



「んなちちんぷいぷいなヤツに構ってねぇで
さっさと行こうぜ、俺腹減った。」



「わ、わかったからこの手を離して…ほんとに痛い…」






夏油先輩を睨んで、それから私に視線を向けたその人は冷めた目で私を見下ろしてきた。







__五条先輩








……あぁ、今のはきっと"そういう"アレだな。





なんて私は冷静に見て……っておい、"ちちんぷいぷいなヤツ"って私のことかよ！どういう意味だコラ！！！









「A？そんなに怖い顔してどうしたの？」


『なんでもないよ灰原…』

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