58話 ページ10
「……！
…なんだ、その目は…」
『……。』
「社長、そろそろ……」
「…あぁ。」
…絶対に許さない。
何としてでも、アイツだけは私がぶっ倒してやる。
去っていく後ろ姿を、私はただ睨みつけた。
「……ふぅ、なんとかバレずにすんだぁ。
…大丈夫ですか？」
『……ずっといたんですか、そこに。』
「僕の個性は"透明化"ですから。
姿だけじゃなく、気配まで消すことができるんです。」
『そうですか。』
「…相変わらず思想が狂った人だ。
あなたがそんな顔になるのも無理はない。」
『あなた、何なんですか。
あの男の息子でしょ？
まるで、あの人に反発するようなことばかり言って。』
私がそう言えば、彼は鉄格子の前にゆっくりと腰を下ろして私と目線を高さを合わせる。
その表情は暗く、どこか悲しげな目で遠くを見つめる。
「……母が死んでからだ。
あの男がおかしくなったのは。」
『……え？』
「僕が生まれたのは、親父が丁度この企業を継いだばかり
の時期だったそうだ。
忙しい日々の中、心の癒しは家族だったと話していたくらいには家族思いの人だった。
レイカが生まれる頃にはすっかり仕事も安定して、
幸せな日常を送っていたんだ。
親父も、母も、ヒーローが好きだった。
それがきっかけで結婚もしたくらいには。」
『……政略結婚とかじゃ、ないんですね。』
「うん。
……だから、驚いたよ。
僕たちに、決められた人との結婚を強要させてきたことに。」
『どうしてそんなことを』
「………母は、敵によって殺されたんだ。」
『……ｯ！！』
「親父は気づいていなかった。
この企業が、どれほど大きくなっていたのか。
自分の実績で、国を動かせられるほどには大きく
していたんだ。
その財閥の社長と、その家族が狙われないわけない。
専属のボディガードは当時から多くいた。
それでもダメだった。敵は強く、母の命を掻っ攫った。」
……あぁ、それで"強い"ヒーローを。
二度と、そんな悲劇を生まないために
自らの家系に強い個性因子を取り込めばいい、と。
「…その敵は今でも捕まっていない。
目撃情報も無ければ、名前すら世に出回っていない。
金が目的だったのか、殺した理由すら明らかじゃない。
ただ覚えているのは、"強い" "速い" "悍ましい"。」
『…名が世に出回っていない極悪の敵、』
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ちゃっぱ(プロフ) - アキネコ。さん» 彼も相当なミステリアスな男だと勝手に思ってます🫢♡私たちにならいくらでも隠し事でも悩み事でも相談してくれ？♡何を放ってでも駆けつけるわぁ！！！♡() (2022年12月15日 0時) (
レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
アキネコ。(プロフ) - うぉぉぉぉぉ？？？？！瀬呂くん何か隠してるだろって思ってたら案の定!!!私に話してくれても構わないZE☆更新あざっす!!!!!!(笑) (2022年12月14日 17時) (レス) @page48 id: 1ef8943118 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - ぴょんきちまるさん» ほ、ほんまですか姉貴…！やったぁぁぁぁいいいいい！！！！うほほほぉ！(ｼﾞｬﾝｸﾞﾙﾊﾟﾗﾀﾞｲｽ)(?) (2022年12月14日 4時) (レス) @page48 id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょんきちまる - …お、、おっ？？？おっとこれは、、、。これまた私の好きな展開かもしれん…！！！！！！（うぉぉぉぉぉ！） (2022年12月13日 6時) (レス) @page47 id: 94182d8a2a (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - そろぼち癒しの時間があってもいいと思うんですけどね、、(泣)みんな早く幸せになってくれ……君たちヒーローの卵を見てるとおばさんはもう胸が苦しくて苦しくて仕方ない…っ！！夢小説みたいにキュンキュンドッキンドッキンする青春ドラマやってくれよ！！！(???) (2022年12月13日 1時) (レス) id: e4dea0e6c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2022年11月6日 23時
