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「わかるんです。Aさんの気持ちが。

客観的にはなんでも言えます。
危ないからやめとけとか、無理するなとか、なんだって他人事には口出しできます。


だけど、私がAさんの立場だったらきっとAさんと同じことを言うと思うんです。

自分が非力であったとしても、自分がけりをつけないといけない、誰も傷つけないために私一人で行く、と。

なので、どうかご自分の使命を果たしてきてください。」




「ではこの話は私とAさんの二人だけの秘密で。」と言って微笑んだしのぶさんが綺麗で、なんだか泣きそうになる。



「行かないで」って言われることも、

「行って」と言われることも

どっちも切ないなんて。





「あ、でも死んでほしくないというのは私の本心ですからね。」


「ふふふ。わかってますよ。」




でもごめんなさいしのぶさん。

その思いを守れなくなったとしても怒らないでくださいね?









「A。」




突然、後ろから声をかけられて思わずビクッと肩をあげる。


うそ、全然気配に気がつかなかった。




「今の話は本当か。」


「冨岡さん……あなたは空気ってものがわからないんでしょうか?」


「何の話だ。」




しのぶさんは気がついてたのかそうじゃないのかわからいけど、呆れた顔で冨岡さんに言う。


ていううか、もしかしてさっきの話聞かれてた?





「一人で行くことはない。(無駄に体力を消耗していざとなったときにとどめを刺されなかったらお前が死んでしまうので)お前一人には無理だ。」


「……。」


「し、しのぶさん、その握りしめた硬い拳をどうにかしまってください!」



大丈夫です冨岡さん。
私は鼻がいいので、だいぶ省略された言葉もちゃんと汲み取りましたよ。





「A、俺の屋敷からこんなものが見つかった。」


「あ、話変えてもいいですけど今の話誰にも言わないでくださいね。」


「どうやら数十年前の物みたいだが。」


「私の声届いてますかね?」




話を聞く様子もなさそうだから、冨岡さんに差し出されたこれまた古そうな書物を受け取る。


表紙はだいぶ汚れていて、文字も薄くてなんて書いてあるのかわかりづらいけど、

よく目を凝らしてみる。




「あ、これ…」


「"氷の呼吸"についてだ。」




なぜ冨岡さんの屋敷に…と聞こうとしてやめた。

そうだ、氷な呼吸は水の呼吸からの派生だ。


不思議な話ではない。

ただ、私の屋敷には一切ないのだ。

すごく不可解な話だ。

.→←現実と幻覚の狭間



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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎 , 無限列車   
作品ジャンル:恋愛
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ななみ(プロフ) - #観音坂ゆるさん» ありがとうございます…(泣)ですよね…やっぱりちょっと酷な終わり方だと自分でも思いました…。やはり煉獄さんとちゃんと幸せになれる話を作らないとダメですよね?!うん!!私もそう思います!!これ以上持ちませんよね…笑 ご意見本当にありがとうございます!!! (2021年1月3日 20時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
#観音坂ゆる - 間違えました、次作です (2021年1月3日 2時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
#観音坂ゆる - あと自作の話なんですが…私はまた煉獄さんの話が良いです!今度は甘い感じのがいいです…いやほんとにこれ以上やったら死ぬ← (2021年1月3日 2時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
#観音坂ゆる - ちょっと待ってください??私のおめめが大変な事になっているんですが…← いやほんとめっちゃ感動しました!!つらいです( ;∀;)でも面白かったです!完結おめでとうございます! (2021年1月3日 2時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - はりはりさん» ありがとうございます!!!!! (2020年11月29日 12時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2020年11月14日 18時

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