72話 ページ23
悠仁くんは来年卒業してから、一緒にここで暮らすらしい。
それまで私はここで1人、またしばらく悠仁くんには会えなくなるんだと思う……でも、すぐそこにいるって思ったらなんだか少し心が軽い。
「あ、それから渡したいものもあって。」
悠仁くんはパタパタと走って部屋を出て行った、かと思えば腕を後ろにして戻ってきた。
……この光景、私がネックレスをプレゼントしてもらったときと同じ感じだ。
「じゃーん!!!
一日早いけど、卒業おめでとう!」
『凄い……!!』
私の目の前に出されたのは、華やかでとってもボリューミーな花束だった。
あまりにも可愛くて、嬉しくて、受け取ってすぐに悠仁くんに思わず抱きつけば、楽しそうに私を持ち上げてきた。
『ありがとう!凄く嬉しい!』
「へへ…その喜ぶ顔が見たかった。」
キュンッ
あーもう…ほんと、どこまで私をドキドキさせたら済むんだろう。
熱くなった顔がバレないように、肩に顔を埋めれば頭をポンポンとしてくれる。
『これ以上好きになったらおかしくなっちゃう…』
「おかしくなっていいよ。もっと俺に惚れて。」
『ッ……もう!』
「当たりませんよーだ。」
振り上げた手をパシッと掴まれると、そのままスルッ…と手を滑らせて私と恋人繋ぎをする。
あまりに自然すぎる動作に、また心臓がドキドキして苦しくなっていると、
「こっち向いて。」
『ん……』
そのままキスされるから、もうキャパオーバーだ。
「A、」
『…な、なに?』
「襲っていい?」
『おそっ……?!』
「来年まで待ってようと思ったけど…無理そう。
優しくする……でも、嫌なら拒んで。」
『ッ…!』
そんな目で見つめられて、拒めるわけない。
それに…嫌じゃ、ない。
頬に手を添えられて、再び近づいてくる顔に私は意を決して目を瞑ると、今度はさっきよりも深くて甘いキスが落とされた。
初めてする、大人のキスに頭の中がふわふわする。
「っ…いいって、こと…?」
首を縦に振ると同時に、悠仁くんは私を抱えるとそのままどこかへ歩いて行って、新居なはずなのになぜかあるダブルベッドに私を下ろして覆いかぶさった。
「大事にする。」
『あの……お手柔らかに、お願いします……ッ』
「ふはっ…!硬すぎ!」
『だ、だって…!
……んんッ!』
1284人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
K - ヤバい。悠仁編の小説、これめちゃキュンキュンした。ありがとうございます!!私の好みにピンポイントで当たってる!!やばいこれには、沼った (2022年8月1日 6時) (レス) @page29 id: f72f202f06 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 完結おめでとうございますー!!!新作ももちろん読ませていただきます! (2022年4月23日 17時) (レス) @page30 id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» これには虎杖悠仁も感動のあまり、自ら涙を流しますよ。彼の涙加えたらもう完璧です。(?????) (2022年4月17日 21時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
美悠 - ちゃっぱさん» 涙で作った泉ですか…悪くないですな…ムフフ(既に手遅れ) (2022年4月16日 13時) (レス) id: 4ccee94cf3 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - 美悠さん» そうですよね………!これからもダンジョン化させていきますね。(やめろ)我々の愛溢れる涙で虎杖悠仁を崇めるための泉作りませんか?(マジで何言ってんのかわからん) (2022年4月12日 0時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゃっぱ195 | 作成日時:2022年3月17日 20時