【番外編2】 ページ37
今日はモデル本来のお仕事…しかも、珍しくちょっと素肌がいつもより露わになるようなお衣装の撮影で、メンズモデルの方と一緒だから緊張してスタジオ入りした。
『え…体調不良？』
「そうなのよ。
急に熱が出てしまったみたいで…」
マネージャーやら、色々な人達がどうするかと話し合ってざわざわとしていた。
私はその様子を少し離れたところから見ていると「どうしたのー？」なんて声が背後からする。
『なんか、相手の方が体調不良みたいで…』
「ふーん。」
興味があるのかないのか、曖昧な返事をするのは私の専属セコムだ。
私たちは事の成り行きをスタジオの隅にある椅子に座って、話をしながら待っていた。
「Aは今日この撮影ができないと、次予定が合うのは……」
マネージャーのそんな声が聞こえてきた。
有難いことに、今では以前よりも多くのお仕事を貰えるようになって多忙な人間となってしまったのだ。
でも、1番大好きなこのお仕事を蔑ろにしたくない。
一体どうすれば……
「もはやAが日本の天下取ってるよねぇ。」
『……。』
「何？そんなに見つめて…照れちゃう♡」
『……これだ。』
「え？」
「嘘でしょ……？」
呆気に取られる五条悟の手を引いて、私が話し合う大人たちの輪に入れば、色々話し合った結果オッケーが降りた。
そして今は五条悟を着替えさせている。
『顔は写らないですから。』
「いや、いくらAの頼みでもこれは…」
『……どうしてもダメですか？』
「逆に君は僕が世間に晒されていいの？」
『いいわけないでしょ。
だから顔は写らないようにしたんじゃないですか。
まあ家柄的に当たり前だけど。』
だって…みんな困ってた。
今思い浮かぶ最善策がこれしかなかったんだもん。
わかってる、無理矢理なことをしているのは。
本当は私だって五条悟に協力してもらうのは凄く気が引ける…けど。
「…わかったよ。Aが困ってんなら仕方ない。」
『…うわ、大好き。』
「言葉に重みが感じられないわぁ。」
困ったように笑った五条悟が私の頭を撫でた。
そのまま準備を終えた彼を連れて行けば、スタジオ内からは「おぉ…！」と感嘆の声が聞こえてくる。
サングラスに代えたことに加えて、普段は見えない肉体美に女性陣は釘付けになっていた。
…そうなるのわかってたから、本当は私も嫌だったんだよ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1862人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きのこ姫(プロフ) - 禪院が禅院になってますよ〜 (3月8日 10時) (
レス) @page6 id: 5521fd53c5 (このIDを非表示/違反報告)
園実(プロフ) - 言葉の使い方がおかしい所が多すぎて… (2022年2月14日 6時) (レス) @page18 id: 583543dbeb (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - ayastさん» ありがとうございます…！そう言っていただけて本当に本当に嬉しいです…(涙)この作品を見つけてくださり心より感謝しています^_^ (2022年2月12日 21時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ayast(プロフ) - 連載お疲れ様でした!!お話大好きでした！ (2022年2月9日 23時) (レス) @page35 id: af36fdec29 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - はなさん» わわわ…！本当ですね！教えていただきありがとうございます🙇🏻♀️ やっぱリップ、、じわじわきます…www (2022年2月5日 22時) (レス) @page25 id: 960672bf5f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2022年1月20日 21時
