39話 ページ40
私は家で荷物を整理するために、一週間ほど学校を休んだ。
その間に葬儀などもあって、もはや泣く時間もないまま慌ただしい日々を送っていた。
『…あ、これ。』
そんな時に見つけた一枚の写真。
最高にいい笑顔を浮かべたお父さんの写真。
「それ、Aが初めて歩いた時のお父さんよ。
あまりにいい笑顔をするから、思わずシャッター切っちゃった。」
『そうなんだ…。』
「ねぇ、A。
これはAの夢を決して壊そうとしているわけじゃなくてね、
私たちにとって、Aという存在が既にヒーローだったんだよ。」
『え………』
お母さんのその言葉に、めくっていたアルバムの手が止まる。
顔を上げると、どこか懐かしむように上を見上げるお母さんがいて、そしてその顔はゆっくりとこちらを向く。
「Aの存在が、お父さんにとってのヒーロー。
だから今、Aが誰かのために生きようとしているだけで、十分立派なの。
勝とうとしなくていいから、困っている人に優しく手を差し伸べるような強い"女の子"になってね。」
『……うん、ありがとう。』
私はお父さんのその一枚の写真をポケットに入れた。
「A！おかえり！」
「事情聞いたよ…大変だったんやね。」
久しぶりの寮へ帰れば、みんなが心配した顔で勢いよく出迎えてくれて、それだけで心が温まっていく。
やっぱり、ここが好きだな…。
『大丈夫だよ。みんなありがとう。』
「A、なんか一皮剥けた…？」
「A…もし元気があれば、轟のとこ行ってやってくんね？アイツ、ここ数日ちょっとやべぇから…」
上鳴くんの言葉に、「バカ！言うな！」とか「Aだって疲れてるでしょうが！」なんて一気に騒がしい。
何のことだろう…
でも、あの日以来轟くんと話せていないから、もう一度しっかりお礼を言って、それから改めて自分の気持ちを言わないといけないっていうのはわかっているから。
ｺﾝｺﾝ
『…轟くん？いますか……』
「A、か……？」
その声と共にｶﾞﾁｬﾘと扉が開いた。
わぁ…何日ぶりの轟くんだろう……
一気に心が満たされて………
ｷﾞｭｯ…
「会いたかった……」
『……く、苦しい……ｯ』
「大丈夫だったか…？
そばにいてやりたかったけど、こればっかりは仕方ねぇよな。」
『ううん、その気持ちだけで十分だよ。』
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天気 - めちゃ面白い！どうしてこんなにも面白いのが作れるんだ！ (2022年5月31日 22時) (
レス) @page42 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - チャリン！さん» ブシャー！！！した鼻血はぜひ、ちゃっぱ家までお願いします^_^(???)キュンキュンしていただけてよかったです…ありがとうございます！！！ (2022年3月14日 22時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - まろんさん» ありがとうございます！！きゅんきゅんしていただけて安心しました…。えぇ…！登録してくださるんですか🥺嬉しすぎて禿げそうです…ありがとうございます(泣)えぇ…あの人です…あやつです… (2022年3月14日 22時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃっぱ(プロフ) - かほさん» ありがとうございます…！わわわ…そう思っていただけたことが何より嬉しいです…(泣)最後まで見ていただき本当にありがとうございました！次回作まで…！ありがとうございます🥲 (2022年3月14日 22時) (レス) id: 12eaed4cf4 (このIDを非表示/違反報告)
チャリン！ - 完結鼻血ブシャーーーーーーーーーよ？キュンキュンしすぎて心臓の音がうるさい、次回作楽しみにしとるよぉ〜！ (2022年3月14日 19時) (レス) @page48 id: 4f44d2c38e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃっぱ195
| 作成日時：2021年12月28日 14時
