さっかー。 ページ2
『ねぇキヨってばぁあ』
「んー？……うわぁあオウンゴールかよ！」
キヨくんが構ってくれません。
原因はただ一つ。
……サッカー見てるから。
私よりテレビだなんてっ……
『ねー構ってー。構って構って』
「あとでー。……きたぁああああああああああああ!!」
やっぱりサッカー最優先みたいです。
もーやーだー、
レトくんの家行くしっ!!
『じゃぁいいよっ、レトくんに構ってもらうから』
「はいはーい……ん？……レト？…………
はぁ！？」
なんか叫び声聞こえたけどどうせサッカーだ。
『いってきまーす』
レトくんと何しよっかな、なんて考えてたそのとき。
ダンダンダン、とうるさい足音が聞こえ、
「待てよっ、…」
キヨくんが後ろから抱きついてきた。
『何、レトくんのところ行くの。』
「ごめんって!!だから、レトのとこには行くな！」
悲しげな声で訴えられる。
ずるい。
高身長でイケメンなくせに、
こんな時だけかわいいなんて。
「カニになんてとられたくねぇし……俺のAでいろよ……な、？」
もうここまで来るとかわいいの暴力。
「Aのこと、好きだから……」
うわ、あざとすぎるだろ。
『……っばか！…私もキヨくんが好きだし...っ』
「よかったぁあぁぁ………そーだ、一緒にサッカー見ようぜ」
やっぱりサッカーかよ。
『ええぇ』
「俺が応援してるチームが1点とる事にキスしてやんよ」
『よろしい』
許してしまいました()
……結局、
私はただ、キヨくんが私も見てくれているって、証明したかっただけ。
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作者名：語。 | 作成日時：2019年3月21日 21時
