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家を出てから真っ先に向かったのは女郎蜘蛛の所で、ちょっとした手土産を持ちつつ歩を進めた
見慣れた豪奢な扉……からは入らずに、女郎蜘蛛の部屋へ直通の裏口(隠し扉とも云う)から入る
『失礼』
云ってすぐに入ったが、女郎蜘蛛はいない
『あれ？部屋間違えた？』
「馬鹿な事云ってんじゃないよ」
後ろを振り替えると、眉根を寄せた顔が直ぐ近くにあった
扉の近くにいたのかよ…、気まずげに頬を掻けば彼女は床まで歩いてその上に腰を下ろす
流石と云うべきか、一つ一つの何て事ない動作が洗礼されていて目を惹く
不躾に見ていたせいか、さらに眉根を寄せている
『綺麗なもんだな』
「はぁっ!?」
口をついて出た言葉に、女郎蜘蛛の頬にじんわりと朱が走る
慌てて手で口を塞ぐ姿まで美しい
ついつい、堪えきれなかった笑いが喉から込み上げてきた
そんな俺を一睨みしてから、軽く咳払いをして雰囲気を変えようと冷たい声で話す
「要件は、なんだい？」
座るように促しながら視線を寄越す
正面に座るのは……その……なんか駄目だろう
云いづらいので、視線から逃れるようにそのままその場所に座る
何かを云いたそうにしているのを敢えて無視して口を開く
『ちょっとした頼みなんだが――……』
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
今回頼みたい事、これから起こりそうな事、これまでの事を軽く話しおいてから息を吐く
「アンタ……本当に厄介な事ばかり引き起こすねぇ…」
『態とじゃねぇよ』
その半分以上は態となんだけど、とは云えない
多分、云わなくても分かってるんだろうな
「まぁ、出来る限りはしてやろうじゃないの」
『そう云ってくれると助かる』
「アタシに話した時点で巻き込むつもりだったんでしょうがっ！」
『そ、そんな怒んなって』
巻き込む、なんて人聞きの悪い
手を横にずらした時に、手土産を持ってきていたのを思い出した
『な、なぁ』
「今度は何？」
ここまで女郎蜘蛛が素を曝け出してくるなんてなぁ〜…、と染々と最初の頃を思い出す
何なの一体？といった雰囲気が漂い始めたので、慌てて言葉を紡ぐ
『此処って、湯とかあるか？』
「湯編み？もう入ってるみたいだけど？」
『いや、そうじゃなくてだな』
「いくらアタシでも、そこまでアンタに尽くせないわよ」
第一、今日は客じゃないでしょう？と続けられた言葉にさらに焦る
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真(プロフ) - クサナギさん» ありがとうございます(о´∀`о)丁度テストが終わりましたので、これから更新していきたいと思いますっ！ (2015年5月19日 18時) (
レス) id: 89e481f604 (このIDを非表示/違反報告)
クサナギ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！いつも見てます！更新(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2015年5月19日 18時) (レス) id: d89a3dea5e (このIDを非表示/違反報告)
真a'(プロフ) - ?桜覇?さん» うあっ//なんか、ありがとうございます(о´∀`о)最近滞っていますが、頑張りますね(^^) (2015年4月2日 15時) (レス) id: 89e481f604 (このIDを非表示/違反報告)
?桜覇?(プロフ) - 凄く面白くて大好きです！更新楽しみにしてます！ (2015年4月2日 14時) (レス) id: f2036bd052 (このIDを非表示/違反報告)
真(プロフ) - 玲さん» はいっ(｀･ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!!ありがとうございます、頑張らせて頂きます(о´∀`о) (2015年2月7日 21時) (レス) id: 733adbb469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真 x他1人 | 作成日時：2015年1月16日 17時
