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咄嗟に伸ばした手で空丸の腕を掴む
無意識の中でも、力の限り男を蹴り飛ばした
妙に軽い手応えに気を取られることに構っておれず、痛々しいほどにか細く震える背中を掻き抱く
大方、空丸の前方にいる天火サンが俺よりも速く、蹴るなり殴るなりして男を飛ばしてたんだろう
『空丸……？大丈夫か……？』
「大丈夫か？」
「――………え、兄貴？………え？」
未だに状況が掴めないのか、天火と俺を交互に見ながら困惑している
「落ち着け、大丈夫、もう大丈夫だ」
『お前……心配させんなよな…』
いっそ笑い飛ばせる程に俺の手は恐怖で震えていた
声も震えてるかもしれないな…
情けないと思いつつも今はそんなことに気を取られている場合じゃあない
きつく抱き締めると天火と俺の二人分の体温が移って、少し冷たかった空丸の躯が徐々に熱を持っていく
それを感じて、『嗚呼、コイツ生きてる』と実感した
「っ！兄貴怪我して」
「ああ、大した事ねぇよ。お前は何も考えなくていい」
弱々しい空丸の声に釣られて天火を見ると刀が刺さっていた
何が大丈夫だぁ？いてーに決まってんだろ
空丸を抱く手を緩めて着流しの袖を千切る
「A何して――……」
俺の突然の行動に天火も空丸も目を見開いている
千切った袖を口に咥え、天火に近づく
「兄貴、何して―…？」
『舌噛まねぇように、な』
心配そうに見詰める空丸の頭を一撫でしてから、天火の口に指を突っ込み、深々と刺さった刀に触れる
この際、舌を噛まない為なら代理品は指でも良いだろ
苦しみからか、くぐっもった声が漏れているが気にしない
楽観的な思考と共に、勢いよく刀を引き抜く
「〜〜〜っ!?」
天火の悲鳴にも似た声と同時に指に走る激痛に顔が歪むが、千切った袖で抜いた時に迸った血を止めるべく止血していく
何度か巻いて、こんなもんだろうという所で終わる
『ほいっ、終了』
「………抜くなら抜くって云えよ…」
『あぁ？あそこまでしたんだ、分かるだろう？』
血が滲む―というよりは、流れ出している―指に舌を這わす
ほら、舐めときゃ治る…ってな
「Aっ‼」
『あ？』
妙に慌て出した天火に、『嗚呼、コイツも変わんねぇな』と、実感した
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真(プロフ) - クサナギさん» ありがとうございます(о´∀`о)丁度テストが終わりましたので、これから更新していきたいと思いますっ！ (2015年5月19日 18時) (
レス) id: 89e481f604 (このIDを非表示/違反報告)
クサナギ(プロフ) - 続き楽しみにしています！！いつも見てます！更新(●'д')bﾌｧｲﾄです！ (2015年5月19日 18時) (レス) id: d89a3dea5e (このIDを非表示/違反報告)
真a'(プロフ) - ?桜覇?さん» うあっ//なんか、ありがとうございます(о´∀`о)最近滞っていますが、頑張りますね(^^) (2015年4月2日 15時) (レス) id: 89e481f604 (このIDを非表示/違反報告)
?桜覇?(プロフ) - 凄く面白くて大好きです！更新楽しみにしてます！ (2015年4月2日 14時) (レス) id: f2036bd052 (このIDを非表示/違反報告)
真(プロフ) - 玲さん» はいっ(｀･ω･´)ゞﾋﾞｼｯ!!ありがとうございます、頑張らせて頂きます(о´∀`о) (2015年2月7日 21時) (レス) id: 733adbb469 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真 x他1人 | 作成日時：2015年1月16日 17時
