曇天の4兄弟!!弐

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大男と空丸の闘いをじっくりと観察…もとい、観戦する

俺のしていることは、盗み見以外の何物でもない

距離があるため、此方は見られる心配は無いが空丸の動作は視認出来るが音は聞き取れない

闘いながら何かを話しているようだが、何分遠すぎる

かといって近付けば傍らにいる宙太郎にバレ兼ねない

でも、宙太郎だしな〜…、あいつにはバレないだろうな

近付かないけども

もっとデカイ声張り上げろよ、なんて見当違いなことを思いつつ、端から見れば淡々と分析していく


なんというか…


空丸に優しく云えば、相手を思い遣りながら闘っている

まぁ、そんなに俺は優しくないので“甘い”の一言で斬らせてもらうが


所詮、刀と刀のぶつかり合い

しかし、彼等にとっては命と命のぶつかり合い

空丸がどう思っているのかは知らんが、少なくとも男にとっては、殺られようものならば監獄行き


最悪で、最低の、ほぼ死にに行くような監獄へ

背水の陣とは良く云ったもので、何かしら自分の思うことがあればあるほど強くなれるもの

足りないな

圧され気味の空丸を見ながら、胡座の上に肘を置き観戦の姿勢を改めてとった

今後の課題としては、力量不足と想いの力、と云ったところか

男に劣る部分をどう補うのか、どう知るのか

『お前は本当に…目の離せない弟だよ、空丸…』

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