渋谷の妹

卒業式 ページ20

今日は卒業式。

無事に推薦で高校に受かり、周りは勉強に必死な中、お気楽な私です。3年連続で委員長やった甲斐あったわ〜！！

教「卒業生入場」

お、始まった。

クラシック音楽が流れて、一列ずつ入場して行く。

一列が体育館に入るたびに拍手が起こる。

さぁ、今から暇だぞ〜！

暇すぎてだりぃー…。

凪「A、楽しもなw」

私の斜め後ろから凪が謎の言葉を言ってくる。

いや、そんなん言われてもな？

どうやって楽しむん？

そして、私の列が入場する。

体育館に入る前に一礼して、盛大な拍手が。

そして、保護者席の反対側におかれた生徒席に向かって歩き出す。

無駄に緊張するねんな〜。

入場中、私がチラッと横を見ると、ちょうど妙子ちゃんがいた。

妙子ちゃんは小さく手を振る。

その横にはメガネとマスクをつけた怪しい人物が。

キモ…ん？？

メガネの奥から見える無駄にぱっちりした目になんか見覚えがあるんですけど…。

私が視線で妙子ちゃんに問いかけると、奥に座ってた怪しい奴が、マスクをずらし、ピースした。

って、やっぱり兄貴やん！！

なぜおる？！なぜに？！

私は兄貴が気になりつつ、生徒席に向かって歩く。

東京おったんちゃうの？

なんで大阪に？

ほんま謎やわ。

そのまま、教頭のそこそこ長い話が始まり、卒業証書授与。

教「3年1組！1番、赤城匠！」

長いで〜今から。3年生全8クラスやで？？

ちなみに私8組です。

なんなん、この１人ずつ呼ぶシステム。

長くなると思ったんか、兄貴寝とるやん。

おい。

教「3年8組！1番、池田慎司！」

あーようやく8組や…。

教「42番、渋谷A！」

「はい」

私はやや気だるげな返事で証書を渡す担任の元へ。

担「おめでとう」

担任もう泣いてるやん。

そんな私ら思い出あったっけ？

教「47番、廣瀬凪沙！」

「はい！」

さすがは優等生。元気よく返事し、担任の元へ。

証書授与が終われば次は言葉言う奴。

名前が出てこうへん。

生徒「楽しかったー」

生徒「3年間ー」

全員「3年間ー！」

それから旅立ちの日に歌って、間奏の間に生徒会長からの感謝の言葉。


生徒会長「今まで支えてくださった先生方、保護者の方々、3年間、本当にありがとうございました。生徒代表、原 悠人！」

全員「今〜別れの時〜♪」

歌い終わり、全員がしんみりしている中、坂本九さんの心の瞳のメロディーと共に退場。


卒業式までおもんなかったなぁ。

もっとおもろかったらな…

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