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安田side
大倉に若干ムカついたし、納得出来んかった。
だってAちゃんは友達やねんで？
全くタイプちゃうし。
そりゃあアイドルって職業の僕を気遣ってくれるし、絶対Aちゃんの方が収入少ないのに払ってくれようとするし、笑顔も可愛いけど…好きとはちゃうやん？
僕はとりあえず丸に相談してみる事にした。
しかし返ってくる答えは同じ。
「章ちゃん絶対その子の事好きや〜ん！！いやぁ〜めでたいなぁ〜…」
丸は顔に手を当てて体をくねらせる。
だからちゃうって！
その後信ちゃんや横ちょに聞いても一緒。
「好きになるのはええけど週刊誌に気を付けろよ！」
「安の恋話もう聞けんと思とったのになぁー(笑)」
なんでなん？！
だから僕はなんでAちゃんの事が好きちゃうんか考えてみる事にした。
その１、タイプちゃう。
その2、…その2ぃ…無いわ…
「ほら、誰に聞いても一緒やろ」
突如そんな声が聞こえて、振り向くと大倉が立っていた。
「大倉ぁ…」
「俺は応援するで？安の新しい恋♪」
大倉は王子様のような笑みを浮かべる。
地味にイラつく…。
「だから恋ちゃうってぇ…」
僕は情けない声を出してしまっていた。
「なんでそんな頑なに認めへんの？」
大倉は僕を宥めるような口調でそう言う。
「だってタイプちゃうもん…」
「そんだけ？」
「…おん…」
「ほら、やっぱ好きやん！」
「だからタイプちゃうねんて」
「タイプちゃうくても好きになることなんかいっぱいあるで？」
大倉は笑いながらそう言ってきた。
めっちゃムカついてきた。
「何よりさ、安がその子の事話しとる時、顔が地味に赤なっとって恋する乙女みたいやもん(笑)」
「ほんま？」
「他の人に聞いてみ？」
「…僕、Aちゃんの事好きなんかなぁ…」
「やっと認めたか。」
大倉はまた勝者のような笑みを浮かべてそう言った。
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作者名：昴 | 作成日時：2020年1月6日 13時
