倉子と丸山 (ページ3)

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倉子の恋心ページ3

倉子side

私の名前は大倉倉子。超絶美少女。
今、私は見てはいけないものを見てしまった。

それは私が家に帰ってからの出来事だった。
「ただいまー。」
安子、丸子と一緒に帰ってきた私は鍵のあいた玄関のドアを開けて家の中に入った。
すると、二階から物音が聞こえた。
(なんや、どうせ隆平と章ちゃんが来とるんやろ。)
安子、丸子の兄である、隆平と章ちゃんはうちのお兄ちゃん…大倉忠義の親友なのだ。だからほぼ毎日のペースで家に来る。迷惑だからやめてほしい。
まあ…、隆平に会えるのは嬉しいんだけど…。
そう、私は隆平に密かに恋心を抱いているのだ。
ただ、あんまりうるさいからお兄ちゃんに一発食らわせてやろうと思い、二階へと続く階段を上る。そして、お兄ちゃんの部屋のドアを開けた…。

しかし、そこには信じられない光景があった。

「お兄ちゃん、何しとるん…？」

部屋の中ではお兄ちゃんが隆平に乗っかっていた…いや、押し倒していた、と言う方が正しいのだろうか。
その横では章ちゃんがなんか分からんけどめちゃくちゃニコニコしていた。
なんなん？この光景は…。は？意味不…いや、お兄ちゃんたちならありうるかもしれない…。え、でも…。

そして、お兄ちゃんがやっとこちらに気づいたのか気まずそうな顔で
「え、いや…。違うねん、これは…」
と言ったが私は最後まで聞けなかった。

「キャー！」

私は悲鳴をあげ、家を飛び出した。
まさか隆平とお兄ちゃんがあっち側の人間やったとか…！
もうマジでなんなん！？
あんだけ仲良いから妙やったんや！

ピコン！

(お兄ちゃんからLINEや…)

たつ倉子、ほんまに誤解やから!お前が思っとるようなやつとちゃうから!

なんやねん、今更…。

倉子もう知らん!お兄ちゃんなんて隆平と仲良くしとけ!

イライラしていた私はお兄ちゃんに送信してやった。

たつだから誤解やって!