第百三十九話 先へ先へ ページ9
進んでいくとエレベーターがあり、そこではシャドウが行き来していた。
怪盗団もそれに続こうとしたがエレベーターを操作するパネルらしきものが見当たらず先に進めなかった。だがクイーンはそれだけ下にいかせたくない『何か』があると予想した。その言葉を頼りに怪盗団は何か手がかりを探しに『監視室』までやってきた。
「ここね、『監視室』。何か手掛かりがあるといいんだけど……」
「ん？机の上に何か……あ、カードキーだ」
「こっちにはここの地図もあるぞ。予想通り、かなり広い地下フロアがあるようだ」
「こりゃあオタカラの在処りもおそらく地下だな」
「ザッと見たところ、この建物だけでも地下一階のエリアがある。まずはそこを目指すのが順当だな」
エレベーターに乗るのを最後の手段として、さっき手に入れたカードキーを使って、怪盗団は進んでいく。鍵の開いてない部屋をカードキーを使って進んでいくが、大した手掛かりはなかった。残すは『EV機械室』と書かれた部屋だけだった。ジョーカーはカードキーを使って扉を開く。
「あれは、エレベーター？」
「外から操作されていたやつだ。あの真上なんだな……」
「エレベーターに乗れるな」
「さすがジョーカーだ。ここからならエレベーターの屋根裏に乗れそうだ」
「なるほど、屋根の上に潜んで勝手に動くのを待つという訳か」
「エレベーターの屋根裏に乗る機会って滅多にないよね…！」
「ないわね。というか危なすぎるから普段はしちゃダメよ？」
エレベーターに乗ってその先へと進んでいく。そこでは監視カメラが作動していた。カメラの範囲内に入れば警戒が強まるというものだ。怪盗団は慎重にその場を進むが、ずっとこの調子じゃオタカラまでは程遠いだろう。＿＿＿とその時、ジョーカーが監視カメラの電源ボックスを見つけた。この電源を落とせば監視カメラも消えると考えたモナはジョーカーにそれを壊すよう指示した。
「ふんっ！」
ジョーカーの壊し方はなかなかワイルドだ。足で思いっきり蹴って壊している。その様子をちょっと格好いいな、と思ったリティは今度電源ボックスを見つけたらぜひ自分に壊させて欲しいとジョーカーに言った。
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作者名：すみれ | 作成日時：2021年4月4日 2時
