第百三十八話 show time ページ8
怪盗団は隠し通路を使って、無事に銀行の中に入ることができた。
だが出てきた場所は前回いた場所、メインホールではない別の場所だ。
地図を探しながらオタカラの在り処も探ろうとモナが言った。
「ちょっ、ちょっと待って!あれ、なに?」
少し進んだ所で何かを見つけたパンサーが止まった。
そこにいたのは今まで見たことのない犬型のシャドウだ。
「他のシャドウよりも足が速そうな気がする……」
「ああ、確かに厄介そうだがこちらには好都合だ。あっと驚くワガハイたちの新技、お見舞いしてやるぜ!」
「新技?」
なんてことを話しているうちにシャドウに気付かれ、モナは攻撃をされた。
結構ダメージを受けている様子だ。
「…ハッ、なかなかやるじゃねぇか!だが、苦境の時こそ愛は燃え上がるもんだぜ〜?パンサー、前に話したやついくぞ!ショータイムだ!」
「えっ、あれ今やんの?……ああもうしょうがない!やってやろうじゃん!」
It’s show time!!
モナとパンサーは二人だけの世界にいた。
綺麗なお花畑で、モナはパンサーに薔薇の花束を渡す。
「ワガハイの気持ちだっ!」
「ありがとうっ!センスいいじゃん!」
とは言うものの、パンサーはその花束は受け取らずに花束の中に手を入れた。
そこで取り出したのはパンサーがいつも愛用している銃である。
銃を周りに撃ち撒き、その銃口をシャドウの方へと向ける。
そしてモナはモナと同じくらいの大きさの爆弾を持つ。
それを一気にシャドウにくらわせた。
「「華麗に決まりました」」
シャドウは二人の攻撃によって消滅した。
今の技を見て、リティはその大きな目を輝かせる。
「すっごい!!すごかったよ、二人とも!」
「おいっ、何だ今の!いつの間にあんなん出来るようになったんだよ!?」
「ワガハイもまさかここまで上手くいくとは……。いや、これもパンサーとワガハイの愛の……」
「んー、確かに結構頑張ったけどにしても上手くいったよね。あ!もしかしてジョゼがくれた『ホシ』だっけ?もしかしてアレのおかげもあるんじゃない?あの時、ホシが光ってたっぽかったし!」
「あの時…?ワガハイが戦い方を提案したときか?」
「つまり、モナの『パンサーと一緒に戦いたい』って気持ちに、そのホシが応えたってこと?」
「気持ちに……。そうだとすれば妙な話だな」
「よく分からんことも多いが、上手く使えれば戦力アップに繋がるかもしれないな!」
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作者名:すみれ | 作成日時:2021年4月4日 2時