第百三十五話 惚の字 ページ5
「彼女、参謀にいいんじゃないか?頭はキレるし度胸もある」
「いいんじゃね!?ちょうど、そういうの欲しかったし!」
「役に立てることがあるのなら」
「立ちます立ちます!超役に立ちます!」
その時、会長のスマホが鳴った。
画面を見た会長は『はぁ』とため息をついた。
「カネシロからよ、催促だって。パレスでの出来事は、こっちのカネシロには分からないのね」
「ああ、だがこっちのカネシロの認知が変わればパレスは影響を受けるぜ……慎重にな」
「余計な接触は避けたほうが良さそうね。カネシロを叩き潰してやるわよ。私を怒らせたこと、必ず後悔させてやる……」
「会長カッコいい!!」
「おい……入って初日でもう惚の字になってる奴がいんぞ…」
竜司いいよな、バイク。俺のペルソナもそういうのが良かったな
祐介船に乗ってるだろ
竜司船よりバイクだろ!俺も盗んだバイクで走りだしてえ……
真人聞き悪いこと言わないで、別に盗んでないわ
Aそれにうちの子が一番って言うじゃん
蓮ペルソナをうちの子呼び……
杏新島先輩ってバイク乗れたんだ
竜司免許持ってんの?
真普通免許ならあるわ。そんなことよりいいかしら?
祐介なんだ改まって?
真こんなこと言える立場じゃないのは分かってるんだけど、ごめんなさい。貴方達のこと誤解してた。
Aもういいですよ。これからは同じ目的の為に戦う仲間なんですから。
竜司そうだぞ!まずは金城をどうにかしねえといけないわけだし
杏二人の言う通りだよ
真そうね、わかった。とにかく足手まといにならないよう、全力を尽くすわ。
今まで敵対していた相手だからまだわだかまりはある。だが会長自体は格好よくて、優しい人だからすぐにわかち合えると思う。それに……
「会長カッコよすぎ!!弟子にしてもらいたい…!!」
ここに一人、彼女に惚れた人物がいた。
この人物が図らずとも他のメンバーと彼女を仲良くさせようとするので、怪盗団は大丈夫だろう。
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作者名:すみれ | 作成日時:2021年4月4日 2時