第百四話 眠い蓮 ページ21
「つまり、テレビ番組を作るために『スポンサー』を募るんです。番組合間の『CM』はご存じだと思いますが、あれ、スポンサーの関連商品なんですね。まとめると、番組制作費を集めるため、局としては『視聴率』が大変重要なわけで……」
「なるほど……」
Aの父の会社である『AKISE』 もテレビ番組のスポンサーとして様々なゲームをCMで紹介している。テレビで紹介されることによってその会社の商品は売れ、スポンサーを募ることでテレビ局は番組制作費を得る。まさにwin-winの関係だ。
「眠い」
蓮が少し疲れた様子で呟いた。
「お昼にドラマの再放送が続いたり、夜は美人の女子アナさんが出る報道番組が流れたり。つまり編成部というのは『何時にどの番組を放送するか』を決めるところで、番組の編成を決める場所、ということになりますかね」
「そのまんまやな…」
「眠い」
蓮が心底疲れた様子で呟いた。確かに特に何かをするというわけでもなく、ただ広報の女性の話を聞くだけでは眠くなってしまうのは自然の現象だ。Aはこの行事を楽しみにしていたので目はパッチリ開いているが、周りの目はとろんとしていて、このままだとみんな眠りの世界に誘われていきそうである。するとその時、一人の男性が蓮と肩をぶつけても気にせずに広報の女性に話しかけた。
「一体なんなの。うるさくて仕方ないよ」
「おい、オッサン」
竜司が男性に蓮への謝罪を求めようとするが広報の女性の「すみませぇん！」という声に揉み消される。
「はぁい、次は現場体験です！」
「げん、ば、たい、けん！！」
「ははっ。オッサンにいらいらしてたのに、A見てたら一気に気が抜けたわ。蓮、肩大丈夫だったか？」
「大丈夫だ。A、前に行って体験させてもらったらどうだ？」
「そうする！」
蓮と竜司はAを生温かい目で見送る。だんだん彼らの保護者感が増してきているのは気のせいではないはずだ。
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すみれ(プロフ) - テイル@パピコ同盟さん» コメントありがとう〜〜！こちらこそ返信遅くてごめんね。更新頑張ります！これからもよろしくね！ (2020年7月11日 16時) (
レス) id: 28009c6402 (このIDを非表示/違反報告)
テイル@パピコ同盟(プロフ) - 続編おめでとう！最近話せてなくてごめん！頑張ってね！これからも応援するよ！ (2020年7月11日 6時) (レス) id: f918ed1ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：すみれ | 作成日時：2020年7月10日 21時
