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第百二話 大人しく ページ19

「ところでさ、祐介。斑目からなんか聞けた?怪しい奴がどうのって言ってたじゃん?」


「それが、問い詰めてはみたんだが。奴は自分に何が起きたのかさえ理解していない。それにヘタすれば刑務所行きって噂だ。やつから情報を得るのは難しいだろうな」


「『黒い仮面』に関する情報はナシ、かぁ」


こうなってしまってはしょうがない。
『黒い仮面』については頭の片隅に置いておこう。


「つかお前、これからどうすんの?」


竜司が祐介に問う。あんな事件のあった後だ。斑目の住んでいたあばら家にも警察の調べが来ることはほぼ確実だろう。


「あの家を出るよ。あんな場所では、もう絵は描けない」


「アテ……あるの?」


「学生寮がある。美術科特待生の俺は無償でいいそうだ」


「祐介って特待生だったんだ。すごい……!」


「高巻さんの家でもいい」


「……って、はぁッ!?」


前言を撤回したいと思う。祐介は確かに絵の才能は本当にすごいが、それ以外はおかしい。蓮の言うように『かなり変な奴』だ。


「まあ、祐介も一人になっていつでも集まりやすくなったけどな」


「ひとまずは事件経過について様子見だ」


「それに斑目級の大物ってなると時間も多少かかりそうだしよ」


「とにかく、大人しく学園生活しつつ次のターゲット見つけよう?」


「大人しくするのは得意だ」


「お前は大人しくしてても目立っちゃうんだけどな……」


こんなに優しい蓮は未だに『前科者』として学校では遠巻きにされている。レッテルというものは本当に憎いものだ。


「次のターゲットってどんな人になるのかな?……悪の魔王とか?」


「む、魔王か。なかなか良い題材だな」


「今は絵の話はしてねーよ。つか魔王とかいるわけねえだろ!」


いつものように明るい雰囲気になる彼ら。
しかし楽しく談笑する彼らに疑いの視線を向けてくる者がいた。



「……喜多川、祐介」


彼女の名は新島真。
Aたちの在籍する秀尽学園の生徒会長である。

第百三話 小学生気分→←第百一話 二度目の改心成功



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すみれ(プロフ) - テイル@パピコ同盟さん» コメントありがとう〜〜!こちらこそ返信遅くてごめんね。更新頑張ります!これからもよろしくね! (2020年7月11日 16時) (レス) id: 28009c6402 (このIDを非表示/違反報告)
テイル@パピコ同盟(プロフ) - 続編おめでとう!最近話せてなくてごめん!頑張ってね!これからも応援するよ! (2020年7月11日 6時) (レス) id: f918ed1ff0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すみれ | 作成日時:2020年7月10日 21時

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