第九十七話 芸術家よ、いらっしゃい! ページ14
「なら、今の俺と同じだな。俺も大人の身勝手に苦しんだ一人だからこそ、同じような境遇の人々に勇気を与えたい。それにパレスとやらの探索をすれば着想の幅が広がるかもしれない」
「ホント、絵のことばっかだな。すげえよ、お前」
「美しくない計画には乗らないぞ?」
「それは大丈夫!私たち女子二人がいるし!」
「そうそう!私たち、いつも美しさを重視してるから!」
「「……嘘つけ」」
裸婦のモデル作戦とかカケラも美しさは存在しなかっただろ!と蓮と竜司は思うが口には出さない。二人から睨まれるのが目に見えていた。
「それにターゲットは必ず全会一致で選ぶのが決まりだから!」
「どうだ、ジョーカー。ユースケがいれば予告状もハッタリが効いたのになるぜ?」
モルガナはそう聞くが、蓮の言葉は最初から決まっている。
「心強い」
「期待には答えてみせる」
「しかし、気になるな。『ワガハイたち以外の侵入者』か」
「斑目の反応を見ても、あまりいい人のような感じはしなかったしね」
「黒い仮面ってだけじゃ個人とも限らないよね」
「けどもう確かめらんねえよな。パレス無くなっちまったし」
「斑目を探ってみよう。何か分かるかもしれん」
「で、でも……」
祐介はそう言ってくれるけど心配だった。
もし、斑目がちゃんと改心していなかったら……。
「何かあれば連絡する」
「! うん!」
「じゃあ、みんなと連絡先交換しといた方がいいよね?」
みんなでスマホを取り出し、祐介の連絡先を登録する。
これで祐介は本格的に怪盗団の一員だ。
「画家と怪盗の二足わらじか。一度きりの人生だ、それもいいだろう」
「芸術家よ!怪盗団にいらっしゃい!」
「ははっ!なんだよそのテンション!」
Aは仲間が増えた嬉しさのあまりハイテンションになる。
そんなAを見て、怪盗団はみんなで笑う。
「しかし、侵入者の件は少し気になるな……」
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すみれ(プロフ) - テイル@パピコ同盟さん» コメントありがとう〜〜!こちらこそ返信遅くてごめんね。更新頑張ります!これからもよろしくね! (2020年7月11日 16時) (レス) id: 28009c6402 (このIDを非表示/違反報告)
テイル@パピコ同盟(プロフ) - 続編おめでとう!最近話せてなくてごめん!頑張ってね!これからも応援するよ! (2020年7月11日 6時) (レス) id: f918ed1ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみれ | 作成日時:2020年7月10日 21時