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#30 ページ31

深瀬side


今日は星がたくさん見える晴れた日で
俺は、近くにあった河川敷に座っていた。


ふと、こう思った。

Aちゃんのことが好きだけど
Aちゃんを幸せにする代わり、
もう一人の…彩織ちゃん、不幸にしてるんじゃないか俺。


えっと…確か小4の頃だ


彩織ちゃんとの約束、をしたのは


ー過去話ー


俺が掃除をサボると、毎日のように彩織ちゃんが見つけて班長に突き出した。

班長に俺は怒られて、彩織ちゃんは、褒められて喜んでいた。



でもその当時彩織ちゃんは、虐められてて


『死ね』や『いなくていい』とか机やランドセルに書かれていたのは今でも鮮明に覚えている。


そして、掃除の時間、たまたま屋上が開いてた日にこっそり入ってみたら


彩織ちゃんが、泥だらけの服をして泣いていた。



深瀬「どーしたの」


声をかけたら一人で居たかったのかびっくりされてしまった



彩織「う……っ


うわぁん……っっ」


悲しみに満ちた嗚咽。


どうやら、いきなり中庭の田んぼに同じクラスの子に落とされたようだ。



その服は俺がいつも「似合う。」と言ってあげた、


彩織ちゃんのお気に入りの服だ


忙しいお母さんが手作りしてくれたものだって。



俺はずっと泣き続ける彩織ちゃんの背中を撫でていた。


そこに


『あれぇ?二人でなにラブラブしてるのーー??ww』



彩織ちゃんを田んぼに落としたという奴が現れた。


深瀬「あんたよぉ!


彩織ちゃんに、何してるんだよ


泣いてるじゃん」


そう俺がキツく言っても奴は平然とした顔で



『邪魔だから。それだけ』


そうケロッと言い放った。


ここだ。おれの堪忍袋が切れたのは


あいつの胸ぐらをつかんで


彩織ちゃんに一切近づくな


そう言って、殴り飛ばした。


所詮女だ。すぐ泣いた。
 

まあ、これで先生沙汰で騒ぎになって、


クラスから俺もハブられたけどこれで良かった。


その時俺は、彩織ちゃんに誓った。


“彩織ちゃんは俺が守る”と


ー現実に戻りますー


深瀬「全然守れてないじゃんかよ…」


ポツリと呟いた


今では、別の彼女もいて


守るどころか、俺自身が傷つけてるよ


どうしたらいいんだよ


「慧くんー!」


すると、Aちゃんが小走りでこちらに駆け寄ってくる

道路を渡り近づいてくる。


猛スピードでかけてくる車に気が付かないで。




なぁ、守る相手は彩織ちゃんしかいないのかよ




全力で彼女に向かってかけ出した。

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設定タグ:SEKAINOOWARI , 深瀬慧 , セカオワ   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ちひろさん» ありがとうございます!更新頑張りますっ。 (2016年7月30日 9時) (レス) id: e627bbaad4 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - すごく面白いです!!更新、楽しみに待ってます! (2016年7月29日 19時) (レス) id: 35f5aef485 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - れもんらぶさん» ありがとうございます!いえいえ、今文章力家出中なんですよ……ハハ。それでもそういってもらえると嬉しいですよ!更新頑張ります!! (2016年7月20日 18時) (レス) id: e627bbaad4 (このIDを非表示/違反報告)
れもんらぶ(プロフ) - いつも読ませてもらっています。すごく面白いです!私も星空さんのイベントに参加してて、そこで初めてこの作品を見つけたのですが、文章力がすごすぎです!!分けて欲しいくらいです、、更新頑張ってください!!! (2016年7月20日 17時) (レス) id: 543648c430 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - すずさん» こんにちは!ありがとうございます。私は、やる気が出ても結局文才とか気にして諦めてしまうんですけど…そう言ってもらえると嬉しいです!! (2016年6月28日 15時) (レス) id: e627bbaad4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/bbs/32b1b27fac8b85690cc77bb582d58c1  
作成日時:2016年3月11日 18時

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