かわいいって言わんでや【JW】【赤】 (ページ8)

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目を開けたらみんなが俺を見とってなんや恥ずかしい

｢…なんで、そんな見とんの？｣

暖かい温もりがすぐ側にあって何となく自分の状況を把握しようと周りを見渡す

｢しげ、大丈夫？｣

｢小瀧めっちゃ眉毛下がっとるで｣

｢あほ、お前の心配しとんじゃ｣

｢淳太ぁー！｣

照史の膝枕ってことがわかって余計に恥ずかしくなって、いつもの自分を頑張ってやってみる

それでもみんなの顔は晴れなくて、その代わりか神ちゃんが俺の目線になるように屈んで手を握ってきた

｢しげ、｣

｢なん？神ちゃん｣

平然を装うのなんて簡単

そのはずなのに神ちゃんに手を握られると安心感か少し震える

｢大丈夫？ほんまに？ほんまのこと言うて｣

思いだしたくないあの部屋での出来事

また、体が震えた

｢神ちゃん…俺、汚れてもうたの｣

自然と泪が頬を伝う

嫌やった、体を触られるの

嫌やった、耳元で喋る声

嫌やった、マークをつけられるの

嫌やった、全部

｢しげ、おいで？｣

照史に肩を支えられて座っとったけど目の前で手を拡げる神ちゃんに俺は飛び込んでよりいっそう泣いた

怖くて助けて欲しかった

逃げただしたくて叫びたかったあの時間

｢しげちゃん、後のことは任せて貰ってもええ？｣

｢あきとぉ…｣

｢大丈夫、シゲには最強の仲間がおるんやから｣

くるりと見渡せばみんなの目が俺を見ていて安心しろって言ってるみたいやった