す と ぷ り さん達の辛い日々【病系】【すとぷり】第4弾

組長のかくしごと。【ななもりさん】ｰリクエストｰ ページ26

らんさんリクエスト

ななもりside


ななもり｢…ｺﾞﾎｯ...ｳﾞ...ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ...｣


早朝5時前、目覚めの悪い朝を迎えた。


原因は分かっての通りこの咳。


冬場は乾燥し気味のこの部屋に加湿器なんか置いたりして対策してきたのはコレを防ぐためだったのになぁ

なんて、1人で思って重たい体を引きずって加湿器まで歩く。


加湿器の電源は完全に落ち、全く機能を果たしていなかった。

コンセント刺さってるしなんでだろ？

電源ボタンを何度も押すけど全く反応を示さない加湿器に、壊れたという言葉が頭に浮かぶ。


ななもり｢…はぁ…ｺﾞﾎｯ｣


ため息と咳を漏らしながら、編集用に買った高度な椅子に腰掛ける。


みんなに隠していること。


それがこの咳。世でいう【喘息】。


小児喘息を患ってから落ち着いていたのに20歳辺りでまた酷くなり始めた。


医者にはこれからも付き合っていかなくてはいけないと断言され、吸入器に発作を抑える薬。生活環境の改善など色んなことを説明されてきた。
その中でも強調されたのが周りの協力。

みんなに伝え、もしもの時に備えること。

そう、真剣な眼差しで言われたこの説明の文の意味を分かっていない訳じゃない。
それでも、素直に言えないのが、俺の弱いところなんだ。


違和感の残る胸元を撫でながら薬を流し込んで、喘鳴に気付かないふりをして編集を始めてしまうのも、俺の弱さの表れだった。

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