検索窓
今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:38,035 hit

おまけ 前 ページ40

○ 不死川実弥


新しい柱を見たとき、実弥は少しガッカリした。

しのぶとまでは言わないが華奢な姿、長い髪、たいへん元気そうな明るい顔。

強そうにはとても見えない。
実際、初めの頃のAはそれほど強くなかった。

そんなAがある日を境に実弥にとても絡むようになった。

「不死川さん、前開けてるのなんでですか?スケベですよ」
「不死川さんって血管やばいから血が取りやすそうですね」
「不死川さん!見てゴキブリ!」
「実弥さんと私の呼吸合わせたら嵐の呼吸になりますね」

ウザかった。
なんで気に入られたのかわからなかった。
それに実弥は下の名前で呼んでいいなどという許可を出していない。

近寄ってくるAを殴り飛ばしても、手合わせでコテンパンに打ちのめした挙句に散々罵っても、なにをしてもついてきた。

根負けしそうだった。
仲良くするまでついてくるつもりだろうか。付きまとうつもりだろうか。
しかし実弥は負けたくなかった。
負けたくなかったから毎日をAとの格闘に費やした。

そんな日々はある日突然終焉を告げる。
なぜか。実弥がAのことを気に入ったからだ。

Aは1跳躍で3mほどの距離を詰めてきた。


____は?


実弥は驚愕し、しかしそれを悟らせないようにしながら右足を前に出して両足裏に力を込める。
本能が言っている。今日のAは何かが違う。

実弥は一瞬の間にこれからの流れを考えた。

Aが薙刀を振りかざし実弥を切ろうとしたが、実弥は既に横に素早く移動しており、Aの薙刀は空を切りAの体のバランスが崩れ前傾し、そのAの背中に実弥がかかと落としをする。

これでいこう。

Aは一直線に跳んできている。
戦略通りに移動し、前傾したはずのAを見、目を見張った。
Aは両手を地面につけることで急ブレーキをかけていた。
Aはそのまま何度か前転、全く目を回すことなく立ち上がって実弥に向かって走ってくる。


____薙刀はどこだ。


Aの手には薙刀がない。

危険信号が走る。
すぐさまこの位置から逃げろと本能が言っている。
実弥は横に転がり、すぐに立ち上がって刀を構えた。
実弥が先程までいた場所に薙刀が突き刺さっている。
Aは薙刀を高く上に投げていた。
刃の部分は木刀になっているといえど、当たればさすがに怪我をしていただろう。

おまけ 中→←終幕コソコソ噂話 後



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.3/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 童磨 , シリアス   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みく(プロフ) - すごく素敵なお話でした!! 童磨くん素敵すぎます (2019年8月3日 14時) (レス) id: dac858329b (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - まほろさん» お読みいただきありがとうございます!そして嬉しいお言葉ありがとうございます。削除の件ですが、撤回しようと思います。貴重なお言葉ありがとうございました(●´▽`●) (2019年7月28日 20時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 作品楽しく読ませていただきました。そして勝手ながら消してしまうのはもったいなとも思ってしまいます…いち読者の勝手なお願いではありますが、どうにか残していただくことはできないのでしょうか? (2019年7月28日 18時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - りなさん» お読みいただきありがとうございます!そう言って頂けて、書き手として冥利に尽きます。ありがとうございます! (2019年7月27日 1時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
りな - めちゃくちゃ良かったです!!続きが楽しみです!応援してます!! (2019年7月26日 23時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さく | 作成日時:2019年7月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。