検索窓
今日:10 hit、昨日:2 hit、合計:38,036 hit

31 . 獣は奇怪なり ページ32

技を繰り出そうとしていたAの動きが止まり、さすがに童磨も驚いたようで目を見開き、カナヲもまたビックリと口を開けている。

カナヲに襲いかかる無数の氷の蓮華を全て切って落とした伊之助は、ウヒャーッヒャッヒャと西洋の魔女のような笑い声を上げながら落下した。


「ドンピシャじゃねぇか鴉の道案内はよォ!勝負勝負ゥ!」


そして着地し、伊之助はバッと童磨の方を見た。


「んんー?んんんー?」


「弐!」
指で輪っかを作り、そこから覗き込むように伊之助が見ていた童磨の顔は、さぞかし混乱していたように映っていただろう。
実際童磨は混乱していた。


「テメェ!上弦の弐だなバレてるぜ!テメェが上から二番目だってことを俺は知ってる!」
「別に上弦の弐だってことは隠してないけど……」


伊之助は、「テメェを倒せば俺は柱」「柱になったら呼び名は野獣柱」など1人で興奮し、楽しみ、所々に傷のついたカナヲを見て「ぬおっ!」とひどく驚いた。


「おまっ……怪我!怪我したらお前アレだぞしのぶが怒るぞ!」


しのぶ。
しのぶというワードを聞いたカナヲの顔は、悔しそうに歪んだ。
1人どんちゃん騒ぎをしていた伊之助もさすがに察したらしく、わちゃわちゃと動いていた腕がフッと止まって静かになった。


「死んだのか?しのぶ」
「まさか!死んでないよ」


童磨がにこやかに腕を広げた。


「彼女は俺の中で永遠に生き続ける。もう苦しくもない辛くもない。俺の体の一部になって幸せだよ」

32 . 凍てつく→←30 . 常花



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 6.3/10 (91 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 童磨 , シリアス   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

みく(プロフ) - すごく素敵なお話でした!! 童磨くん素敵すぎます (2019年8月3日 14時) (レス) id: dac858329b (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - まほろさん» お読みいただきありがとうございます!そして嬉しいお言葉ありがとうございます。削除の件ですが、撤回しようと思います。貴重なお言葉ありがとうございました(●´▽`●) (2019年7月28日 20時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 作品楽しく読ませていただきました。そして勝手ながら消してしまうのはもったいなとも思ってしまいます…いち読者の勝手なお願いではありますが、どうにか残していただくことはできないのでしょうか? (2019年7月28日 18時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - りなさん» お読みいただきありがとうございます!そう言って頂けて、書き手として冥利に尽きます。ありがとうございます! (2019年7月27日 1時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
りな - めちゃくちゃ良かったです!!続きが楽しみです!応援してます!! (2019年7月26日 23時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さく | 作成日時:2019年7月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。