13 . 襲来、襲来! ページ14
ことが起こったのはそれからわずか数日後のことであった。
「カアァーッ!!襲来ィ襲来ィ!刀鍛冶ノ里ニ鬼ガ襲来ィ!今スグ刀鍛冶ノ里ニ向カエ!」
「へっ」
その日の黒糖は障子を突き破ってやって来た。
Aは張り替えたばかりの障子に穴をあけられたことへの絶望感を感じ、次いで頭の中に障子修復セットが並び、最後に驚愕して思わず間抜けな声が出た。
「刀鍛冶の里って」
顔がどんどん青ざめていく。
____炭治郎と鬼の禰豆子がいるから、とりあえず大丈夫とは思うけども……
Aは急いで支度し、黒糖に先行され刀鍛冶の里に向かって急いで走って行った。
「なにこれ」
刀鍛冶の里に着いたAは、あまりの惨状に言葉を失った。
懐から入れ物を出し、中から取り出したものを咀嚼し飲み込み、瓦を蹴って、襲いかかっている金魚に刃をふりかざした。
____雨の呼吸 伍ノ型 潰える雨足・好文木!
元々梅雨という名前をあてられていたこの型は、「味気ない名前だ」と怒った誰か____誰だったかは忘れたが____によって、間接的に梅雨を指し示す名前へと変更された。
名前は、所々でしぶく血が、まるで梅の花の咲くようだということに由来している。
「あ、ありがとうございます、あなたは……」
「雨柱、五月雨Aです」
「そうか、柱か……3人もいるのであれば安心だ……」
「3人も?」
1人はおそらく蜜璃だ。担当地区がかなり近い。もう1人は一体誰だろうか。
____それにしても……
もう既に柱がいたというのに、柱であるAが招集されたということは、少なくとも上弦の鬼が一人はいるということになる。
それに気づいた瞬間、Aの心臓が大きく跳ねた。
____会える、会える、会えるかもしれない!
Aは喜びに打ちひしがれながら、飛びかかってきた金魚の体を断絶し、左右から襲いかかってきた金魚を横薙ぎに一閃ふるって切り落とした。
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みく(プロフ) - すごく素敵なお話でした!! 童磨くん素敵すぎます (2019年8月3日 14時) (レス) id: dac858329b (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - まほろさん» お読みいただきありがとうございます!そして嬉しいお言葉ありがとうございます。削除の件ですが、撤回しようと思います。貴重なお言葉ありがとうございました(●´▽`●) (2019年7月28日 20時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - 作品楽しく読ませていただきました。そして勝手ながら消してしまうのはもったいなとも思ってしまいます…いち読者の勝手なお願いではありますが、どうにか残していただくことはできないのでしょうか? (2019年7月28日 18時) (レス) id: 83522f25c5 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - りなさん» お読みいただきありがとうございます!そう言って頂けて、書き手として冥利に尽きます。ありがとうございます! (2019年7月27日 1時) (レス) id: fe3c191e62 (このIDを非表示/違反報告)
りな - めちゃくちゃ良かったです!!続きが楽しみです!応援してます!! (2019年7月26日 23時) (レス) id: 55c1958e88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さく | 作成日時:2019年7月23日 21時