幽霊族と限界社畜 (ページ34)

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目を覚ますページ34

静奈が目を覚ましたのは事件が起きて3日後のことだった。当たりを見渡すと空はすっかり夜になっておりベッドの傍には寝ているレオがいる

貴方『どれぐらい寝てたんだろ…』

？「お？お嬢さん起きたかい？」

貴方『どなたですか！？』

扉が開きそこには見知らぬ男が立っていた。大人にしては背が低くなんとも嘘臭い感じがする

鼠男「俺はねずみ男ってんだ！よろしくな！」

貴方『よろしく…じゃなくて！！ゲゲ郎さんは！？というか貴方はどちら様！？』

鼠男「あいつなら出かけてるぜ！と、それよりお嬢さん」

貴方『なに？』

鼠男「しばらくの間ここに住まわせてくれ！」

貴方『嫌ですけど！？！？』

見知らぬ男を置いてやるほど優しくは無い。ゲゲ郎はどうなると言われてしまえば終わりだがこの人物はなんだか置いていてはいけない気がする

鼠男「頼むー！！」

貴方『いやぁぁ！離れてー！！』

鼠男「そこをなんとか…ぎゃあっ！！」

擦り寄ってくるねずみ男を拒絶するがなかなか離れてくれない。するとねずみ男は突然飛んできた黄色の組紐によって拘束された

ゲゲ「ねずみの静奈になにをしておる」

鼠男「ゲゲッ！！ご、誤解だって！」

貴方『ゲゲ郎さん！』

怖くなった静奈はゲゲ郎を見た途端抱きつく。ゲゲ郎は優しく彼女を抱きしめ冷たい目でねずみ男を見下ろす

ゲゲ「わしが出かけてい間、看病を頼むとは言ったが誰が引っ付いて良いと言った？」

鼠男「悪かったって！そしてにしてもお前がそこまでこの嬢ちゃんに惚れ込んでいたなんてな」

ゲゲ「静奈は見かけによらず脆い。守りたくなるだけじゃ」

鼠男「まぁそういうことにしといてやるよ。報酬も貰ったし俺は行くぜ〜」

ねずみ男はそういうと部屋から出ていった。ゲゲ郎はそっとまだ抱きついてる静奈を引き離す

ゲゲ「具合はどうじゃ？」

貴方『大丈夫。ここまで運んでくれてありがとう』

ゲゲ「気にするな。そういえば明日警察が事情聴取に来るそうじゃ」

貴方『…わかった』

ゲゲ「無理そうなら今度にするか？」

貴方『大丈夫だよ。私が話さなきゃいけないから』

ゲゲ「そうか」

不穏な空気がまた漂う。悲劇はまだ終わらない。これがまだ始まりだということを誰も予想しえなかった