幽霊族と限界社畜 (ページ24)

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社内旅行についてと晩酌ページ24

ゲゲ「社内旅行じゃと？」

ゲゲ郎がこの家に来て随分と経った。そんなある日静奈は毎年恒例の社内旅行が近づいていた。その社内旅行は強制的なもので必ず参加なのだ。

貴方『これ必ず行かないと行けなくて…』

ゲゲ「ならわしも行こう」

貴方『社内旅行って聞いてた！？部外者は行けないの！』

ゲゲ「見えないようにする。それにおぬしが行くところ嫌な感じがするのじゃ」

貴方『ただの山だよ？』

遥信「ついて行って貰え。あそこは危険だ」

遥信いわく静奈が行くところは昔軍人が訓練中に遭難し冬だったため凍死したと伝説が残る山だという。遥信は"守護霊会"というものがあるらしく行けないらしい。

貴方『なんだその"守護霊会"』

遥信「いわば報告会」

貴方『いらな！！』

ゲゲ「わしがついて行くってことでよいな？」

貴方『わかったよ…』

遥信「レオのことは俺に任せとけ。世話しといてやる」

レオ「わん！」

その守護霊会とやらは深夜かららしくレオが起きている間はいるため世話をしてくれるという。レオは去年もお利口だったので大丈夫だと思うが…

静奈が寝静まった頃、ゲゲ郎と遥信は晩酌をしていた。夜型のふたりにとって夜は気分がいいのだ。

遥信「本当に頼むぞゲゲ郎」

ゲゲ「わかっておる。静奈は人一倍影響を受けやすい。少しのことで体調を崩すだろう」

遥信「昔もそうだった。特に両親が死んだ時には…」

ゲゲ「影響を受け過ぎて自ら命を断たねば良いが…」

遥信「それらがそうさせなければいいだけだ」

ゲゲ「そうじゃな。わしらが守ってやらねばな」

そう話をしていたことは静奈は知らない。彼らは彼女のことを第一に考えてくれる。静奈が"生きる理由がない"と思わねばいいが…と願うばかりである