もっと頼ってよ。 (ページ6)

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第五話ページ6

担当「お前らいい加減テストも迫ってるぞー」

担任の声に、クラス全員がブーイングをする。

窓側の一番後ろの席で、その風景を眺めながら、そういやテストもあったっちゃんね。

特に嫌な気はしないけど。

男友達「いいよなぁ、Aは。勉強しなくても頭いいじゃん」

『羨ましいべ』

女友達「ホントね。少しはその知識分けて欲しい」

席の近い友達が、こっちを向いてそう言ってくる。

.....別に勉強してない訳じゃないんだけどさ。

ほら、ウチって結構影で努力するタイプだし、ねぇー？...誰に聞いてんだ？

男友達「なぁ、勉強教えてや」

『えー...？』

前の席の拓馬が、コソコソっとそう言ってきた。

拓馬は、小中高と同じ学校で、男友達の中で一番仲の良い気の知れた友達である。

勉強教えるとか、できる気がしないっちゃ。大雑把で有名やしね。←

拓馬「なぁ、頼むって。ホントに前回赤点でヤバいっちゃん」

顔の前で手を合わせて、焦ったようにそう言ってきた。そういや、コイツ馬鹿やったっけ。

『...まぁ、しゃーなしやな。しょうがないっちゃんね』

拓馬「おっしゃー！さんきゅ！ばり助かる！」

一人でガッツポーズをしながらそう声を上げた拓馬。

騒ぎすぎて担当に注意されとーし。w

『ばりうるさいっちゃん。少しは静かにできんと？』

拓馬「うっせーわ」

そう言った拓馬の、吹奏楽部のくせに大きい体を叩いた。

拓馬「お前っ...へんたーい」

『教えんぞ、マジで』

拓馬「あぁっ、さーせん！謝るけん、教えてや？」

『分かっとーって、w』