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それからサラのお父さんの力ですんなり
BTSのメイクさんになった。
まぁ私もリアも腕は確かだし、
迷惑はかけないはずだ。
『明日の7時に家来て』
サラからのメールに適当に返事して、
ベッドに倒れこんだ。
「あーーーー!!!」
足をバタバタさせる。
なにかが心の中で叫んでいる。
ここから出してと叫んでる。
その正体はわからないけど、
胸が苦しい。
こういうことってよくある。
明日から私はBTSのメイクさんになる。
働くなんて初めてだし、
何よりこんなに大きな仕事そうそう出来るもんじゃない。
今更込み上げて来る不安と緊張感。
もう断ることなんてできないし、
やるしかないんだ。
これは、
夢じゃないんだから。
,
「おはよ、サラ」
翌朝、サラの機嫌を損ねないように
Tシャツと短パン、ノーメイクで出た。
メイクなんていつもしてないし、いいんだけどね。
「おはよー、A!」
私の服装を見て満足気に頷いた後、
サラは楽しそうに挨拶した。
やっぱり好きなものがあるっていいな。
「ねー、A。わかってると思うけど、Aは私の付属品だからね」
黙って横を歩く私と、
ペラペラと喋るサラ。
何年もこんな風に過ごして来たね。
着飾らない私とおしゃれなサラ。
今日だってナチュラルメイクに見せかけた
濃いめのメイクと可愛いワンピース。
私もあんなことがなかったらこうなってた?
あんなことがなかったらサラとは縁切ってた?
「Aはただ仕事するだけでいいからね。」
「わかってる。」
こくりと頷く。
なんだか人形になったみたい。
意思のない人形。
私にぴったりだね。
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ゆうき(作者) - 天才だなんて、、、嬉しいです!久しぶりのコメントにテンション上がって更新しちゃいましたー (2018年9月22日 18時) (レス) id: 6ea6eca9ab (このIDを非表示/違反報告)
バンタン(プロフ) - 天才ですか作者さん。 (2018年9月19日 21時) (レス) id: c2f943b7be (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(作者) - ご指摘ありがとうございます。直しました。 (2018年8月20日 18時) (レス) id: 6ac6b6f90e (このIDを非表示/違反報告)
まりの(プロフ) - 指示するようですみません!12が抜けて13と14になってます! (2018年8月20日 2時) (レス) id: fb0f39ed4e (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(作者) - この作品では初めてのコメント、とても嬉しいです。そんなに褒めていただけるなんて、作者感激です!これからも頑張ります! (2018年8月16日 0時) (レス) id: 6ac6b6f90e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうき | 作成日時:2018年8月14日 21時