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気づいたら朝になっていた。


テヒョンは床で寝ていて、悪いことをしたなーと思う。


それと、


喉乾いた。


そりゃそうだよ。


昨日あんなに泣いたんだから。


どうしよう。


この部屋に飲み物はなさそうだし、


気持ちよく寝ているテヒョンを起こすのもかわいそうで。


時計を見ると、


5時30分。


今なら誰も起きてないかな?


音を立てないようにゆっくりドアを開ける。


そっと外に出て、


さぁ、キッチンはっ、、、、、


「な、なんで、ここに⁉」


「わぁっ!」


「えっ、えっ、えーーーーー!」


2人とも大きな声を出してしまう。


そして、グクが声を出した理由に気づいた私も、


「えっ、えっ、えーーーーーー!」


と叫んでしまった。









〜グク〜


叫んでしまって、ヤバっと思う。


あたりを伺うけど、誰も起きた様子はない。


よかったー、と胸をなでおろし、困惑している彼女の手を引いてキッチンへ。


聞きたいことがありすぎて、何から聞けば。


「えーっと、グクさんは何しに?」


彼女が困惑した顔で聞く。


「えーっと、水を飲みに。」


「私もです。」


「そ、そうなんだ。」


「はい。」


「ははっ。」


「あははっ。」


何笑ってんの、僕?


本当に頭がこんがらがって、訳わかんない。


まともな回路に戻るのに、10分もかかってしまった。


「声、出るようになったんだね。」


ポツリと呟けば、「はい。」と嬉しそうに返ってくる。


相変わらず、綺麗な声だ。


「いつから?」

「多分、今日から、かな。グクさんと話して初めて声が出ることを知りました。」


僕が彼女の声を一番はじめに聞いたんだっ!


それだけで嬉しくなって。


「きっかけは?ていうか、なんでここに?」


彼女が迷う。


「お願い、教えて。」


と、頼めば、「その顔はダメですよー。」と可愛く言いながら頰を膨らます。


彼女と話している。


それが今更理解できて、嬉しくなる。


でも、


「昨日テヒョンさんに助けてもらって、泣いちゃって。気づいたら、テヒョンさんの部屋で寝てました。」


この一言で、不機嫌になる。


彼女の声を取り戻したのはテヒョン。


彼女の心を開いたのはテヒョン。


彼女の心を溶かしたのはテヒョン。


彼女にとってはテヒョンは特別で、


テヒョンにとっても彼女は特別で。


僕が入る隙がないのは分かってるから、


悔しい。

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ゆうき - そう言ってもらえてとても嬉しいです。ありがとうございます! (2018年8月10日 20時) (レス) id: 6ac6b6f90e (このIDを非表示/違反報告)
桃猫(プロフ) - 続編出してください!!!!楽しみに待ってます(*^^*) (2018年8月10日 14時) (レス) id: 2c2fa838b5 (このIDを非表示/違反報告)
*基本塩(プロフ) - 続編楽しみにしてます。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: 8d91eb13cf (このIDを非表示/違反報告)
ももせ(プロフ) - ヾノ≧∀≦)イエイエ!頑張ってください! (2018年8月6日 7時) (レス) id: fa9c1989ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆうき(作者) - うわー、間違えました。ごめんなさい! (2018年8月5日 20時) (レス) id: 6ac6b6f90e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうき | 作成日時:2018年7月23日 20時

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