新・BTSのマネージャー (ページ29)

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連れてこられたのは、テヒョンの部屋。

同じ屋根の下に、男女2人っきり。

何かあるっ？

って思うシュチュエーションだけど、テヒョンだから大丈夫。

テヒョンならそんなことしないよ、ね？

ベッドに腰掛けたテヒョン。

そして、

隣をポンポンと叩く。

座れってことですか？

でも、不思議と吸い込まれるように座る。

テヒョンの笑顔には、魔法がかかっているみたいだ。

～テヒョン～

「何？」と言うように上目遣いで僕を見上げる君。

意識してないみたいだけど、それ可愛すぎる。

にやけないように意識しながら、彼女の髪に触れた。

彼女のショートカットは嫌いじゃない。

というか好き。

でも、ショートカットに長い前髪は似合ってないよ？

「まだ、泣きたいんじゃないの？」

驚いた瞳。

何も言わない彼女を、抱き寄せた。

「これだけは確認させて。やってないの？」

僕たちはこんな簡単なことも聞けなかった。

はじめに聞くべきだったのに。

与えられた情報を鵜呑みにして。

彼女がコクッと頷く。

「そう、なんだ。」

涙がこぼれそうになる。

でも、泣いていいのは僕じゃない。

僕は泣いちゃいけない。

「ごめん、助けにならなくて。君のこと、信じられなくて、疑おうともしなかった。」

彼女が聞きたくなくても、謝罪はしたい。

少しでも、伝えたい。

「これからは、君が呼べばどこにでも行く。だから、今は、、、」

「泣きなよ。」

「、、、、、っ。」

出会って一度も、彼女は僕らに弱みを見せたことがない。

多分、それは僕らに出会うよりずっと前からで。

心の奥の悲しみは、ずっとたまっていたはずだ。

その証拠に、

僕の膝を濡らす涙は確かな温もりと冷たさを伴って。

彼女を抱きしめた。

もう離さない。

離したくない。

大切な仲間だから。

大好きだから。

凍った心が溶けていく。

大切な仲間の優しさに触れて、

グク、ジミン、テヒョン。

ありがとう、

ありがとう。

私は素直に生きる。

今やっと、過去から離れられた気がした。

出会えてよかった。

心からそう思う。

いつか、ちゃんと伝えるから、

もう少し待ってて。