新・BTSのマネージャー (ページ21)

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～グク～

「僕はAにとって大切な存在ですか？」

覗き込んだ彼女の瞳は、一瞬大きく揺れる。

それだけで、少し嬉しくなる僕は単純ですか？

少し悩んだ後、サラサラと書かれた答えは、

「喜ばないでくださいね？嫌いではないです。というより、好きですよ。」

恋愛感情はなくても十分すぎるほど嬉しい。

彼女の瞳が、「どこにもいかないでくださいね。」と言っている。

愛おしい、と思った。

決して頼ってはくれないけど、

核心を見せることなく甘えてくるけど、

それさえも愛おしい。

この人は、

僕をどれだけ、

虜にさせたら気がすむのだろう？

グクだけでいい。

グクだけだから、私は私でいられる。

そう思ってたのに、

また気づかれてしまった。

恒例のごとく、朝早く来て仕事をする私。

最近は、リアが「頑張ってるんだよー。」と言っているせいで、

私は無能扱い。

本当は、全て私がやってるんだけどね。

今日の1番乗りは、

、、、、ジミン？

偶然なのか？

運命なのか？

この人は早く出勤しないといけない病にでもかかっているのか？

気まずい。

非常に気まずい。

朝に会いたくない人、No.1かもしれない。

想像通り相手も、私を見つけた途端露骨に嫌な顔をした。

その時だった。

今まで前後に揺らしていた椅子が、いきなり後ろに倒れた。

ジミンに気を取られていて、対処が遅れる。

ドンッ。

「、、、、、っ。」

思わず悲鳴をあげる。

もちろん声なんて出ないけど。

反射的に、ね？

背中を打ったみたいだ。

ちょっと痛い。

どうやって起き上がろうかと思っていると、

目の前にジミンが、立っていた。

何か言われるっ！

身構えようとしたけど、差し出された手にそんなことも忘れてしまう。

驚きすぎて間抜け顔をしていた私を、引っ張って起こしてくれた。

分からなくなって、ジミンを見るとジミンもとても困惑した顔をしていた。

ジミンが口を開く。

「どうして今、口を開いたのに、声が出なかったの？」

ジミンの瞳は、誤魔化しが効かないような真剣な瞳だった。