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「え？」
「へ？あっ、いや、その。」
思わずつぶやいてしまい、
お互い戸惑う。
そうだよね、
知らない人に嫌いなんて言われたんだから。
「ご、ごめんなさいっ！悪意はないんです。偶然というかーー、とにかく気にしないでください！」
こういう時は謝っとこ。
優しい人だったら許してくれるよ。
「そ、そう。ならいいんだけど。ていうか、ここどこ？」
「もしかして迷子？」
すんなり許してくれた優しい人は迷い子のようでした。
でもここ学校だよ？
「僕転校生だから。」
「あー、そういうこと。」
怪訝そうな表情をしていた私を見て、
そう教えてくれた。
顔も相まってすごく優しそう。
「どこに行きたいんですか？」
「んー、とりあえず図書室かな。」
「わかりました。」
変なことを言ったお詫びとばかりに
お弁当から手を離して立ち上がろうとした。
「あ、いいよ。食べ終わるまでまってる。」
「へ？」
でもそれを制したのはジミン君だった。
「いいの？」
「うん。」
というわけで
お弁当を食べる私。
なんか居心地悪いわ。
「君、名前は？」
「A。」
「そっか、じゃあAって呼んでいい？僕のことはジミンでいいから。」
「ん。」
私はほとんど喋ってないのに、
ジミン君はニコニコと話しかけてきた。
あぁ、こういうところが差なんだなって思った。
私にはないものだ。
「なんでここで食べてるの？」
「友達がいないから。」
え？
私、何言ってんだろ。
つい口が滑っちゃった。
これじゃ、めっちゃ痛い子じゃん。
「あの、ごめん、、こんな話しして。暗いよね。」
へへへと笑って誤魔化す。
ほんと何やってんのかな。
「そ、そんなことない。」
「は？」
どこか必死な声。
慰めたいの？
「僕が友達になるから。」
「何、言って。」
「いいでしょ？」
「わかった、、、、。」
こいつ、偽善者みたいだ。
心の片隅でそう思う。
こいつ、優しいな。
心の片隅でそう思う。
胸に広がる思いは、少し暖かい。
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作者名：ゆうき | 作成日時：2018年9月17日 15時
