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「おー！めっちゃ景色いいじゃん」
「次どこ行くんだっけ？」
「ねえ北斗、お腹空いた」
「もう？まあ混む前に食べてもいいかもね」
「ジェシー写真撮ろうよ」
「いいね！大我お願い」
「だからさ、なんでみんな居るわけ？」
「大勢の方が楽しいでしょ」
「それはまあ、そうなんだけどさ」
優吾くんとお付き合いするようになって、夏休みもデートしたりして。新学期が始まってすぐにあった修学旅行。
自由行動で優吾くんと２人でまわる予定だったけど、結局８人という大所帯で観光地を巡っている。
「あ！ねえAあれ可愛い」
「本当だ。え、お揃いで買っちゃう？」
「いいじゃん。俺は青がいいな」
「じゃあ俺緑」
「黒ないのかな」
「北斗はこいつら制御係じゃなかったのかよ」
「あ、あるじゃん黒。京本はピンクがいいんじゃない？」
「じゃあそれ。ジェシーは赤っぽいし、高地は黄色かな」
「サエも赤で白石さんも黄色にしたらいいよ。みんなお揃いだね！」
「いや、だからさあ、」
「みんなでお揃い嬉しいね、優吾くん」
「っ、そうだね」
「惚れた弱味ってやつだ」
「なんだかんだ高地が１番甘いんだよね」
「可愛くて仕方ないって顔しちゃって」
「そ、そんなんじゃねえよ！」
ことあるごとに優吾くんはからかわれたりいじられたり、２人きりもいいけど、この空間がすごく楽しくて。
「あ、A一緒に写真撮ろうよ」
「ちょっと大我、近すぎ」
「えー？俺もAと写真撮りたいもん」
「じゃあ俺も」
「北斗！？」
「優吾も苦労してんね」
「でも、みんなと居る優吾くんが１番好きかな」
「ちょっと優吾聞いた？いまAがねー、」
「さ、サエ！？」
「白石さんも大変だねえ」
「とか言って助ける気ないでしょ、慎太郎は」
「まあね！でも、前の白石さんより今の白石さんは嫌いじゃないかな」
「白石ちゃんも十分苦労人だかんね」
「あはは、苦労人同士これから大変だね」
色んなことがあった数ヵ月。だけどそれ以上にもっと楽しくなりそうなこれからにワクワクする。
「A、次行くよ」
「うん！」
差し出された手をもう間違わないようにしっかりと握って……
ー完ー
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作者名：いか | 作成日時：2023年5月20日 19時
