‘世界の侍アイドル’はPLEDISの日本人練習生【SEVENTEEN】 (ページ22)

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21.YELL ページ22

※前のお話で書いてなかったのですが、🦐🐻さんはAB6IXのウンさんです｡

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一度事務所に戻って纏めた荷物を持って､
正午にソウル国際空港に着いた。

勿論､一人。
少し寂しい｡

……でも､元々一人じゃん。
大丈夫だよ｡

いつも一人で練習してきた。
寝るときも一人｡
話すのは社長か先生かぐらい。

大丈夫だよ､
パソコンを開けばネットに人が集まる｡
それと同じように､オーディション番組では沢山の人と仲良くなるはず。

『大丈夫､大丈夫､､』

大丈夫､大丈夫と
そう自分に言い聞かせる度に､
「一人」なはずなのに不思議と「孤独」に変わっていっているような気がした。

こんなことを考えるのはいつぶりなんだろう。
弱いなぁ……僕。

「大丈夫だよ､僕も一緒だよ｡」

後ろからそう、しっかり聞こえた｡
聞いたことないはずの声なのに､怖くない｡

「振り向かないで。」

すると､リュックサックのファスナーが開く音がした。

「今、僕らが作った宝物と僕らの宝物を入れたよ。」

「君は孤独じゃない。僕が､僕らが近くに居るから。」

「じゃあ､頑張ってきてね、!」

その言葉達が一気に明るく背中を押してくれた｡

『ありがとうございます!』

そう言って振り向いたけれど､
それらしき人は誰一人として居なかった。