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事務所に着いて、あの日のようにエレベーターに乗り込んで社長室に向かった。ドアの前で一度深呼吸をして、ノックをした。
「どうぞ」
「失礼します」
中から声が聞こえて、俺はゆっくりと重いドアを開けた。あの日と違うのは、中に北山が居て社長とソファに座ってお茶を飲んでる。
「you、検査結果はどうだった？」
唐突に何の前触れも与えられずに聞かれて、俺は社長の元へ歩み寄ると診断書の入った病院の封筒を差し出した。
「異常ありませんでした」
「そうか」
社長は封筒から診断書を取り出して目を通している。
「…北山、迷惑掛けてごめん。また、俺とライブやってくれるか？」
「当然だろ。俺の相棒はお前しか居ない」
社長が診断書を見ている間に北山に声を掛けた。北山が笑顔で拳を突き出して来たから、その拳に自分の拳を突き合わせた。
「藤ヶ谷、明日の朝youの復帰会見を開こう。それから、新曲とライブ用のアルバムの発売、それとライブの発表もする。これから忙しくなるぞ、二人共」
「「はいっ！」」
マネージャーの言った通りだった。それから社長の指示で沢山のスタッフが動いた。復帰会見の会場の手配や原稿の準備の為にスタッフが集まり、俺達には新曲候補のデモ曲が数曲用意されてミーティングルームで只管聴くように言われた。
「藤ヶ谷はさ、どんなライブがしたい？」
ミーティングルームで新曲候補の曲と、幾つか用意された歌詞を見ながら北山が聞いてきた。
「どんな……んー、ファンの子達に感謝の気持ちを伝えたい」
小さな頃から歌う事が大好きだった。時には俺を嫌う人からの心無い一言に傷付いて涙を流す日もあったけど、もっともっと歌う事が好きになれたのは俺を応援してくれる、俺の歌を好きだと言ってくれる、ファンが居るから。その子達に感謝の気持ちを伝えたい。俺の命は、もうすぐ消えて失くなってしまうから、最後に感謝の気持ちを目一杯詰め込みたい。
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琥珀 - はい！！絶対に読みます！！ってゆうか、読んでます(笑) (2015年5月6日 23時) (
レス) id: 81fa3df666 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 琥珀さん» コメント、ありがとうございます！楽しみにしてくださって、本当に嬉しいです。頑張りますので、引き続き読んでくださったら嬉しいです！ (2015年5月6日 15時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 頑張ってください！！続き、楽しみにしてます！！ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 652e9fb3ab (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 海樹さん» 此方にもコメントありがとうございます！凄く励みになります。ゆっくりになるとは思いますが、更新頑張りますので、これからも読んでいただけたら嬉しいです^ ^ (2015年4月18日 19時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
海樹(プロフ) - 少ししか読んでないのに、文章がスーと頭に入ってきて自然とイメージを膨らませてくれました！ 文章がとても綺麗で、芯がありながらも優しい雰囲気を感じました☆ 更新楽しみにしています(*^^*) (2015年4月18日 19時) (レス) id: 8dd0998254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2015年4月18日 13時
