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次の日、俺はマネージャーと一緒に入院していた病院へ行った。担当医師や看護師に物凄く怒られた。当然だと思う。ワタルに出会う前の俺の体は、いつ死んでもおかしくない位に弱りきっていたから。
「もう一度、きちんと検査をしてもらえませんか？本当に俺の心臓が悪いのか、調べてください」
「藤ヶ谷さん、現実逃避したくなる気持ちは分かりますが…」
俺の言葉に聞く耳なんて持ってはくれなかった。
「僕からもお願いします。社長にも言われてるんですよ、もう一度検査をして来いと」
「何度やっても、結果は変わりませんよ？」
今まではそうだった。初めて大きな発作を起こして救急車で運ばれた先で診断を受けてから、何度も色んな病院に足を運んで、その度に同じ診断を受けた。余命3ヶ月の言葉は崩れなかった。でも、今は違う。
「分かりました。もう一度検査、しましょう」
「ありがとうございます！」
やっと折れてくれた先生に頭を下げた。もう少し、もう少しで夢が叶う。もう一度だけ、あのステージに立つ事が出来る。
俺はその後すぐに血液検査やら心電図やら、何度も繰り返し受けた検査を受けた。結果が変わると分かっていても緊張した。
今は検査が終わって、結果を待ってる。結果が出たら社長に報告しに事務所に行く事になっていた。
「マネージャー、ライブって最短どれ位で出来ますか？」
「会場の手配に、構成と衣装…ゼロからスタートするとなると、結構な時間が必要だよ」
俺には一つだけ不安な事がある。
ライブ当日までに、俺の寿命が尽きてしまう事。
どんなに健康でも、どんなに急いでも、こればかりはどうにもならない。やるからには、徹底的に拘りたいし、手を抜いたりしたくないから。
「まだ、結果出るまで時間ありますよね。少し、外の空気吸って来ます」
俺は立ち上がって、ワタルと一緒に外に出た。
「ワタル…俺の寿命って、ライブ当日まで保つのかな…」
人気のない場所にあるベンチに腰掛けて、隣に居るワタルに声を掛けた。
「太輔、それを気にしてどうするんだよ。間に合わないなら諦めて大人しく死ぬのか？違うだろ？毎日、苦しくても歌ってたのは、死ぬ前にもう一度ライブがしたいって思ってたからだろ？太輔、俺に言ったよな？もう一度歌いたい、ライブがしたいって。だったら、足掻けよ。寿命とか運命とか、そんなもんに囚われないで、太輔らしく輝け」
ワタルの言葉に涙が溢れたと同時に、昨日ワタルが言っていた事を思い出した。
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琥珀 - はい！！絶対に読みます！！ってゆうか、読んでます(笑) (2015年5月6日 23時) (
レス) id: 81fa3df666 (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 琥珀さん» コメント、ありがとうございます！楽しみにしてくださって、本当に嬉しいです。頑張りますので、引き続き読んでくださったら嬉しいです！ (2015年5月6日 15時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 頑張ってください！！続き、楽しみにしてます！！ (2015年5月6日 14時) (レス) id: 652e9fb3ab (このIDを非表示/違反報告)
ナツ(プロフ) - 海樹さん» 此方にもコメントありがとうございます！凄く励みになります。ゆっくりになるとは思いますが、更新頑張りますので、これからも読んでいただけたら嬉しいです^ ^ (2015年4月18日 19時) (レス) id: 169b65b4ce (このIDを非表示/違反報告)
海樹(プロフ) - 少ししか読んでないのに、文章がスーと頭に入ってきて自然とイメージを膨らませてくれました！ 文章がとても綺麗で、芯がありながらも優しい雰囲気を感じました☆ 更新楽しみにしています(*^^*) (2015年4月18日 19時) (レス) id: 8dd0998254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツ | 作成日時：2015年4月18日 13時
