12 止まり、また歩く ページ13
同時刻 A 自宅
Aは覚束無い足取りで廊下を進み、ソファーに倒れ込んだ。
部屋の明かりは未だ付けていない。
、、疲れた。
Aは今日の出来事を思い出していた。
結局、呪いから、五条から私は手放されることは無いのだろう。
あまりにも全てが馬鹿馬鹿しく思えたその顔には薄ら笑いが浮かんでいた。
しかし最初から分かっていたと言えばそうなのだ。でも、もしかしたら、長年共に過ごした五条ならこの気持ちを優先してくれるかもしれない。そう少しでも他人に甘えた時点で結果は決まっていた。
___弱い呪術師は我を通せない___
誰の言葉だったろうか、そうだ恵だ。
―――――
「俺は強くなる」
『今のままじゃだめなの?』
「弱い呪術師は我を通せない」
『強くなって何かしたいんだ』
「、、まぁ、それでいいか、とにかく、お前より強くなる」
『、、?、、そっか、待ってるね笑』
―――――
最初聞いた時はその意味がよく分からなかった。
強い弱いがある程度の社会的地位まで通用する事は分かる。
だから我を通せる強さは一種の幸せなんだと思ってた。
それでも意味が分からなかったのは、我儘な五条が幸せには、正直、見えなかったから。
しかし今になってようやくあの言葉が腑に落ちている。
我を通せる強さ、そんなものが絶対的な幸せの形かなど誰にも決められない。
答えのない問題があってもいい。
多分、、"納得出来るか"なんだよね、恵
五条さんがこれまでにした事、これからする事
私、納得出来るかなあ。
、、あー頭回したら眠くなってきた。
明日は仙台に任務か。
そうだ、任務が終わったら美味しいものを食べよう。
微かな幸せを見出したAはついに部屋の明かりを付けた。
152人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニックネーム(プロフ) - ゆささん» コメントありがとうございます🙇品行方正でした、、御指摘本当に助かります😭品性方向、、変な言葉作っちゃいました、、。恥ずかしすぎるので今すぐ修正してきます!!本当に助かりました!ありがとうございます! (1月14日 22時) (レス) id: 60c8ba75e9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆさ(プロフ) - コメント失礼します。6話の「品性方向」なのですが、「品行方正」ではないでしょうか??気になってしまっただけなので気分を害されてしまったらすみません!お話楽しく読まさせていただいてます!これからも頑張ってください! (1月14日 20時) (レス) @page7 id: 0969a38c73 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ニックネーム | 作成日時:2023年8月26日 17時