化けの皮剥がして１秒後 ページ2
しくった。こうとしか云い様が無かった。
「あ、あははー」
私もまた、奇っ怪な格好をしていた。頭を両手で抱え、膝もかちりと珍妙な曲げ具合で固まっている。
そのまま探偵社内を横切り、ぱたんとドアを開け、屋上に向かった。
「事なき事を得た！ 」
目元は笑っていない笑顔で、屋上に佇む。あの後全力で階段を駆け上がり、手摺に掴まって反省会をしている。最早手遅れだが。
「いけない！ ヤバい！ これはやっちまった！ しくじった！ もう戻れない！ 駄目だ！ 終わったどうしようそうだ死のう！！ 」
がばっと手摺を乗り越えようとしたが、自分の莫迦らしさに思い留まる。
そして、先程の奇っ怪なポーズにより、面倒な髪型が崩れてしまっていることに気付いた。ゴムを取れば、鬱陶しい長髪が靡く。
「……あー……もう良いや髪切ろう」
それを切っ掛けに、段々と吹っ切れていった。
かったるい弁当、作るの止めて何処かで食べよう。それか抜こう。
どうせなら朝に無理に元気良く挨拶するの止めよう。出来る限りにしよう。
ほんの少し高めの声にするのも、恋バナに渋々乗るのも、全部止めよう。
ありのままの自分で良いや。
如何して外面善子なんて始めたんだ？ メリットなんか無いじゃないか。
そう考えたのは、人生初で。
私は探偵社に戻った。
ざわつく社内が、途端に静かになる。その中を、私は颯爽と歩いて行く。
そして、ゴミ箱とはさみを持って来て、皆の目の前で髪を切った。手先は器用な方だ。綺麗に切れた。
肩程までになった髪をとき、後片付けをする。
「先程は無断で外出してしまい、申し訳ありませんでした。後、こんな所で髪を切ってしまい申し訳ありません。絶叫してしまい、面目次第も御座いません。その理由が聞きたい方は直接どうぞ。後、こんな見た目ですが、結構年行ってるんで恋バナとか乗れません。ご了承下さい。それでは、業務に戻ります」
いよぉーっぽん！
ラストにそんな効果音が付く位、喋り倒してからデスクに戻った。
数名がゴミ箱を覗き込んでいるのが判る。
恐る恐る私を見る人が居るのも判る。
けれど、私はこれまでに無くスッキリしていた。
でも、それを見た社員数名が明日から面倒事に巻き込んでくるとまでは、流石に判らなかった。
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よっしー3号(プロフ) - 赤井司(�洩襦��瑛�)さん» アウトですね（笑 (2018年3月28日 20時) (
レス) id: 669979a4ff (このIDを非表示/違反報告)
赤井司(�洩襦��瑛�) - ら、乱歩さん！言ってはいけないことを！ (2018年3月26日 9時) (レス) id: 32189bcc43 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー3号(プロフ) - 麗華さん» 爆笑ですか！？ありがとうございます光栄です！応援！？感謝の限りです……！遅めになりがちですが、頑張ります。 (2018年1月13日 17時) (レス) id: 669979a4ff (このIDを非表示/違反報告)
麗華 - 初めまして！一話目から爆笑しました笑。これからも頑張ってください！応援しています(*^^*) (2018年1月13日 17時) (レス) id: 1baddad8c6 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー3号(プロフ) - 仮名杜竜桜さん» ですよね！私も気になりま(( ありがとうございます！頑張ります！！ (2018年1月10日 21時) (レス) id: 669979a4ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よっしー３号 | 作者ホームページ：http://agpdumtmjahmtd
作成日時：2018年1月1日 13時
