【名探偵コナン】エリートだって恋はするものだ

「距離感は男子高校生だな」 ページ14

あの会議が終わった後、それぞれ持ち場につく事になり、赤井は赤井で独自に動く事になって、私はぼんやりと廊下でコーヒーを飲んでいた。
後から恐らく赤井に呼ばれるであろうことを考えると、今のうちに小休憩でも取らねば流石にやっていけない。

さてとりあえずは情報収集と、メンバーの調査だな。不確定要素が多すぎる為、情報を確実なものにしなければならない。
気合いを入れ直して肩をぐるぐると回していると、「あ、Aちゃん！」と聞き覚えのある声が廊下の向こう側から聞こえた。
振り向けば見覚えのある2人組。確かあの2人は、

「………萩原、さんと、松田さん」

「やだなーAちゃん、そんな堅くならなくていいよ！休憩してたの？」

「まあそんなところだ。と言ってもまだ仕事はあるけどな」

「お疲れさん」

「ありがとう」

丁度萩原と松田も休憩に入ったところらしく、一服しようとしたところ通りかかったら私がいたとのこと。
にしても思ったんだが、この2人いつも一緒にいるな…

「2人は仲がいいな。いつも一緒にいる」

「まあ同期だしねー。一応これでも俺ら部署のエースではあるし」

「俺は単にお目付役だ。こいつ放っておくと、すぐに女にちょっかい出しやがる」

「松田だって人のこと言えないだろ〜！？」

高校生男子のように言い合いする2人が微笑ましくて思わず頬が緩んでしまう。思わずふふ、と声を漏らせば2人は目を丸くした。

「やっぱりお堅い顔よりも笑った方が可愛いよAちゃん。な、松田？」

「………まあ」

「あ、ありがとう…？」

「…そうだ、次会えたら聞こうと思ってたんだけど、連絡先教えてよ、Aちゃん。
あ、大丈夫！流石に公安の子の連絡先漏らしたりする程俺たち抜けてないから！」

頼むよ！と割と本気で頼み込んでくる萩原に思わず気圧されて、それならまぁ…と連絡先を交換した。あと松田とも。

「やったー！ありがとうAちゃん！暇な時あったら教えて！」

「お前はがっつき過ぎなんだよ、少しは自制しろ」

「いだだだだ！！松田痛い！！」

萩原の耳を引っ張る松田を見てまた笑ってしまう。
仲良きことは良いことだ。人付き合いがあまり得意ではない私も、この2人とは割と上手くやれそうだと思った。

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