白ひげ海賊団の愛娘【3】

兄と怒り方〜イゾウ編 ページ3

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怒らしたらダメな人の1人。


イゾウも滅多に怒りません。なんなら、怒られたAを慰める役に回ることが多いです。


そんなイゾウが怒った時があります。


Aの命が関わった時です。


その時のイゾウは容赦なく怒りました。


イ「A！何回言ったらわかるんだ！！」


そう怒った後、イゾウはAの方から「ごめんなさい」が聞けるまで口を聞きません。


『…いぞ…！』


イ「…」


何とか話しかけようと、小鹿のようにぷるぷるしながらイゾウを追いかけるAと、無視をしてスタスタと早足で歩くイゾウ。


その姿を見た他の兄たちは心が痛くなるそうだ。


勿論1番心が痛いのはイゾウである。


2番目に大好きなイゾウに無視を決め込まれ、一緒におやつも食べられない、眠れない、遊べない、そんな状態がA
は心苦しく遂には泣いてしまった。


『ぅ…ふぅっ…！いぞ、いぞぉ…！！』


イゾウの足がピタリと止まる。


後はごめんなさいが聞ければ思いっきし抱きしめてあげようと考えるイゾウ。


『いぞ、いぞぉ…！！しゅき、！しゅきのぉ…！！ふぁぁぁぁん！！！』


斜め上をまわる言葉に見守る兄たちはズッコケ、イゾウも目が点だ。


後ろ向きで立ったままのイゾウの足にぴとりと抱きついて、好きだ好きだと言いながら泣くAに、自分は何を怒っていたのだと錯覚しそうになる。


イ「…A、言うことあるさね」


『う"んっ…！ご、ごめんなしゃい…！！』


ふっと笑ってAの前にしゃがむイゾウ。


イ「仲直りだな」


そのままふわりとAを抱き締めれば、一層わんわん泣き出すA。


やっとAの思い(？)がイゾウに伝わったと、見守っていた兄たちも号泣。

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