・キオナティの今。２１ ページ23
江口「ふふっ……」
遠くで江口さんの笑い声が聞こえて私は目を覚ました
ほんの少しの間、気絶をしていたみたいで目を閉じたあとの記憶がなかった
「なっ…！？」
何故か地面が黒くて違和感があり、よく見ると髪の毛が散乱していた
ふと、自分の髪が軽いことに気がついた
「う、嘘…」
私、髪を勝手に切られたんだ
長い髪の方が好みだって言ってたキヨくんを思ってロングヘアにしていたのに、今は長さがバラバラになってしまった髪を私はそっと指を通した
「……短い」
でも、制服をザクザクにされなかっただけマシなのか、命を取られなかっただけでまだマシだったのか
とりあえず私は立ち上がった
キーンコーンカーンコーン、
午後のチャイムがなってしまった
「ちゃ、チャイム鳴っちゃった…」
この髪の状態で教室に戻るのは私、嫌だなぁ…
だってこの髪の長さ(バラバラ)に急になったら明らかに変だと思われちゃうじゃん
じゃあどうする？そのまま帰る？何も持たないで？それはそれで嫌だ…
ガッチ「……Aちゃん？」
「が、ガッチさん…」
授業をサボりに庭に来たのか、私を見るまでは笑顔だったガッチさんは私を見た途端顔が強ばった
ガッチ「……ど、どうしたの？その、髪…」
ガッチさんが珍しく戸惑っている
「ねぇ、見てた？」
ガッチ「見てたって…」
「ガッチさんって味方？ガッチさんって、あっちの味方じゃないよね？」
ガッチ「ごめんねAちゃん、体育祭のやつで疑ってるよね。…あっちの仲間とかわからないけど、俺はAちゃんの味方だよ」
やっぱり自覚ありだったのか
「……ガッチさん、手伝って欲しいの」
ガッチ「なに？」
「私のバッグと授業道具を持ってきてくれないかな。私、授業受けないで帰りたいの」
ガッチ「……うん、そっか…わかった。少し待ってて」
ガッチ「……無理しちゃダメだからね、Aちゃん」
ガッチさんは小さな声で呟くと、校内へ戻って行った
…無理しないと、今は無理なんだ
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ぽる。(プロフ) - 今更ながら最後まで読ませていただきました…！最初から最後まで本当に楽しく読ませていただきました。美怜さんの作品はどれもずっと一貫していて尊敬します…、これからの作品も読ませていただきます。お疲れ様でした！ (2019年3月27日 20時) (
レス) id: 0ec9f7707f (このIDを非表示/違反報告)
美怜(プロフ) - クロミミさん» ありがとうございます！次の作品もお願いします(´；ω；｀) (2019年3月10日 14時) (レス) id: a91e59d2ae (このIDを非表示/違反報告)
クロミミ(プロフ) - すごく面白かったです！牛沢さんの作品も見に行きますね！ (2019年3月9日 22時) (レス) id: 25617d98ae (このIDを非表示/違反報告)
777 - このあとどうなるのか、すごく気になります！思わず主人公ちゃんを応援したくなりますね！ (2019年2月26日 0時) (レス) id: 2ed2a1fdd5 (このIDを非表示/違反報告)
ぽる。(プロフ) - kyさんとのハピエン（？）のためには仕方ないとわかっていながらも胸が締め付けられるような展開にハラハラしてます…！でもすごく面白いです。いつも更新楽しみにしています、これからもよろしくお願いします！ (2019年2月22日 18時) (レス) id: ea71c9b9a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美怜 | 作成日時：2019年2月1日 21時
