JW短編集 虹色×緑

嫉妬してます。桃×緑 ページ36

※前作「もしかして、浮気…？？」の続編になります。

桃side



緑「Aこっちおいで！」



素敵な恋人と可愛らしい愛犬と3人で過ごす、なんとも優雅な昼下がりの休日。


窓から暖かい日差しが差し込み、そっと部屋を優しく照らす。


ソファーに腰掛け、愛犬と戯れる恋人の姿を微笑ましく見守るその彼氏。


傍から見ればめっちゃ幸せそうや。
そう、傍から見れば、、ね。



緑「んん〜？Aどうした〜？」


恋人である神ちゃんが犬を飼い始めた。
「犬が飼いたい！」と言っていた照史に友人のブリーダーを紹介したら自分も飼いたくなってしまったらしい。


初めは彼の自由やし、俺も犬好きやし。
犬を飼うのに賛成だったけど、いざ飼い始めた神ちゃんはその子にずっとデレデレだ。


前、神ちゃんがまっすーに嫉妬した気持ち分かるなぁ。

以前の俺同様、あっちは浮気してる気なんてサラサラ無いってことくらい分かってる。

だって俺の嫉妬してる相手は犬なんやもん。

いや、自分でも軽く引いているレベルよ。
普通恋人の愛犬に嫉妬する？！せえへんやろな！！

でも！でも！！恋人との時間を誰かに奪われるなんて言語道断！天変地異！何がなんでも許せへん！


そんな俺の葛藤を知らずに仲良く遊んでる神ちゃんとA。


桃「あああ！！やっぱ我慢出来へん！！A！！俺の神ちゃん返して！！」


キッとAを睨むが、そんなの知らないとでも言わんばかりに神ちゃんの膝の上でまた眠る

ほんまっ、ムカつく！！！


桃「…神ちゃん、、、」


眉を下げ、悲しげな目で神ちゃんを見るが、
当の本人である神ちゃんは「まーた変なことやってる、、」とでも言いたげな表情だ。

ああ、こんなはずじゃなかったのに。。


next

2→←8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す