弍話 ページ5
襖を開くと、そこには七体の鬼たちが跪いていた。
「紹介しよう。お前たちに言っていた元鬼狩りの女だ」
『愛乃路 Aと申します。鬼を殺すことなどありませんのでご承知を。あと、人間が嫌いで、鬼殺隊…特に柱には恨みがあります。どうぞよろしくお願い致します』
軽く頭を下げると、鬼たちは驚いた表情で私を見ていた。それもそうだ。人間嫌いの人間なんてそうそういないだろうから。
「では、紹介しようか」
無惨様は一体の鬼と目を合わせる。その鬼は口を開く。
「上弦の壱…名を黒死牟…と申す…」
「上弦の弍 童磨」
「上弦の参 猗窩座」
「じ、上弦の肆 半天狗と申します」
「上弦の伍 玉壺でございます」
「上弦の陸 堕姫」
「同じく上弦の陸 妓夫太郎」
一通り鬼たちの挨拶が終わった。つまらなそうだったり、不思議そうだったり、あとは……まぁ、様々な目付きで挨拶をされたのだった。
「お前たちには、私のいない間にAの付添、護衛を頼みたい。何かあれば、すぐ私に知らせよ」
鬼たちは「はい」と返事をした。
「Aもだ。私か彼らに知らせをくれ」
『はい。ありがとうございます』
「すまないが、この後に用がある。3日で戻ってくるから、待っていてくれ」
そう言って、また頭を撫でて下さった。
「お前たち、後は任せたぞ」
そう言って、私を残して無惨様は部屋から出たのだった。
「まさか、人間が来るとはなぁ…」
「ほんとにね。お兄ちゃんの言う通りよ」
兄妹なのだろうか?二体の鬼を始め、鬼たちがじっくりと人間の私を見ていた。
「堕姫…そう睨むな…」
「人間嫌い…鬼殺隊が憎いとはとんだ人間もいたもんですね!」
「鬼殺隊…おぉ、なんと恐ろしい…」
「鬼殺隊ということはお前は強いのか?」
飛び交う言葉の中、なんと返せばいいのか戸惑っていた。そんな時だった。
「まぁまぁ。そんなことよりも…久々の再開ってやつを楽しもうよ。ねっ、A?」
一体の鬼が私の肩を組むなり、ニヤニヤと笑っていた。
はぁ…面倒なことになった…
「その人間の女を知ってんのか、なぁ?」
「知ってるも何も、"僕らは運命の赤い糸"で結ばれているからね」
『結ばれた覚えがないんだけど…
童磨』
再開したくない相手と再開してしまった。
お前と結ばれるくらいならタヒんだ方がマシっての。
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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月19日 22時) (レス) @page33 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 面白いです! (2019年11月6日 7時) (レス) id: f675202b80 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - この後、夢主ちゃんは鬼側即ち鬼殺隊の敵になるという事・・・。無限列車で煉獄は上弦の参に致命傷を負わされ、最後は夢主ちゃんに止めを刺されるシーン見たいですね。勿論柱達にも非業の最後もです。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
シレア(プロフ) - 結婚しましょ((殴 あまりにも好きすぎて本音が出ちゃいました・・・け、結婚を前提にお付き合いしましょう!うん!それが良いです!(ダメです)語彙力が無いのでこのくらいしか言えないんですけど・・・作品鬼がかってて大好き過ぎるんです!頑張って下さい! (2019年9月23日 14時) (レス) id: 89e5ec03ad (このIDを非表示/違反報告)
五十嵐 夏目(プロフ) - 大好きです((( (2019年9月22日 23時) (レス) id: d58669ce2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ユラン | 作成日時:2019年9月21日 18時