拾弍話 ページ15
次の日。今日は、玉壺さんの番なのだが…
『なんでお前までいるのかなぁ？』
「えー、会ってそうそうにそりゃ冷たいぜ」
「童磨殿、随分と嫌われておりますなぁ…」
玉壺さんの身体を隠している壺を童磨が持って、自室前に現れたのだった。
「玉壺殿が壺で移動するのが辛いって言うから、俺が親切な心でここまで運んであげたんだよ？」
「私はそんなこと一言も言っておりませぬが……って、童磨殿！？壺を割ろうとしないで欲しいのだが！？」
玉壺さんが否定すると、童磨は壺を持つ手に力を込め、少しヒビを入れた。
「俺も暇なんだしさ。ねぇ、良いだろ？」
『…此処にいたければ、どうぞお好きに』
「わぁ！Aってば、本当に優しいよね！」
どうせ、私が追い返そうとしたところで、こいつが無理矢理にでも居座るのは目に見えている。
自室に入ると、壺を置いてその場で横に寝そべった。
「では、改めまして。玉壺と申します…って、あの、どうされました？なんでそんな顔をされるんですかねぇ？」
なんでって、初見から思っていたけれど…
『目が口で、口が目で…なんか、凄いなぁって…』
「んなっ！？失礼なっ！私の身体は芸術的で、美を表しているのですぞっ！」
「あはははっ！玉壺殿、引かれてるー」
芸術の捉え方は様々だけど、玉壺の言う芸術は個性的すぎて、何も言えなかった。でも、一つ。その芸術に惹かれたところがあった。
『玉壺さんのその壺。とても綺麗ですね』
「A殿！お目が高いですなぁ！」
『ちょっと失礼しますね』
玉壺さんが入ったままの壺を持ち上げて、まじまじと見る。その壺を見て、既視感を感じた。
『あれ、どこか出みたような…』
「おやぁ？私の壺を見たことがあるのですかな？あまりこのような作品を作りませんが、それを人間の市場に売っていることもあるのですぞ」
なるほど。なら、この既視感というのも頷ける。市場と言われ、思い返してみると、確かに似たような壺を売られていた。
「あの方にお気に召していただけではなく、貴方にも気に入って頂けるとは、嬉しい限りですぞ！よければ、お作りすることも構いませぬが」
『いいの？』
「もちろんでございますよ！お近付きの印と言うことで、張り切って作らせて頂きますとも！」
『それじゃ、お願いするね』
それを聞いて気合いを入れる玉壺さん。その隣では、何故かつまらなそうにこちらを見ていた。
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美穂(プロフ) - 終わってしまって寂しいです (2022年8月19日 22時) (
レス) @page33 id: c0f42fdb83 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 面白いです！ (2019年11月6日 7時) (レス) id: f675202b80 (このIDを非表示/違反報告)
mayumi(プロフ) - この後、夢主ちゃんは鬼側即ち鬼殺隊の敵になるという事・・・。無限列車で煉獄は上弦の参に致命傷を負わされ、最後は夢主ちゃんに止めを刺されるシーン見たいですね。勿論柱達にも非業の最後もです。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: 58f715f8f9 (このIDを非表示/違反報告)
シレア(プロフ) - 結婚しましょ((殴 あまりにも好きすぎて本音が出ちゃいました・・・け、結婚を前提にお付き合いしましょう！うん！それが良いです！(ダメです)語彙力が無いのでこのくらいしか言えないんですけど・・・作品鬼がかってて大好き過ぎるんです！頑張って下さい！ (2019年9月23日 14時) (レス) id: 89e5ec03ad (このIDを非表示/違反報告)
五十嵐 夏目(プロフ) - 大好きです（（（ (2019年9月22日 23時) (レス) id: d58669ce2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユラン | 作成日時：2019年9月21日 18時
