笑顔とは…… (ページ9)

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友達。ページ9

やっと

全員の自己紹介が終わって

まぁ入学式もぱぱっと終わったから

早く帰ろって荷物をまとめてた。

望『Aちゃん！友達にならん？』

……は？

登校初日から何言ってんのこの人。

｢なんでですか？｣

望『なんでかはわからんけど、友達になりたいなって思ってん』

｢……そうなんですね｣

望『え、？ダメだった？』

｢別になんとも言ってないですけど。｣

望『じゃあええってことやんな！！』

｢だからそんなこと一言も言ってないじゃないですか｣

望『せっかく友達になれたんやから敬語無しにしよや！』

…この人日本語通じてる？

平穏に行きたかったのに。

この人とつるんだら周りの目が

痛くなるってことぐらい分かってる

そんな面倒なことは避けたい。

だから、

｢私、小瀧さんのように明るくないので友達にはなれません｣

望『え、なんでや』

｢暗い人と喋っていても楽しくないでしょう？｣

望『そんなん俺が決めることや』

｢では、ご勝手に。｣

望『じゃあ友達な！よろしくAちゃん！』

｢……｣

，

この人、笑顔似合うな。

私も笑えたらいいのに。

でもそんなこと許されない。

これからもずっとこのままだ、

そんなこと私が一番わかってる

しょうがないよね、

笑顔で握手を求めてくる小瀧さんの手を

私は真顔で握り返した。