笑顔とは…… (ページ31)

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あなたside

照『俺が玄関に行った時、Aがうずくまってた。息が上がっててん、やから落ち着きやって声掛けたんやけど振り払われててんな～』

「…すみません」

照『いや、ええねんで？w』

流『その後呼ばれたからみんなで見に来てん』

濱『神ちゃんがもう1回声かけたけど触んなっ！！てな』

望『そっから意識飛んでん、俺が運んだんやで！』

「迷惑しかかけてない、ごめんなさい」

淳『Aは帰る前に起こったこと覚えてるん？』

「……はい、」

重『Aが良ければ教えてくれへん？』

神『みんなAちゃんのこと否定せんから』

「…学校を出て、前の私の家どうなってるかなって興味本位で見に行ってみたんです。誰かが住んでんのかなとか、でも、、、っ」

望『ゆっくりでええで』

「……居たんです。」

濱『ん？』

「…あ、あいつが、私、の家に、」

照『あいつって親父さん？』

「っ、はい、、もう場所がバレたんだって、、部下の、やつにも、見られた気がして、、そこから、記憶がないんです、」

今も見られてる気がする、

この人達も仲間なんじゃないかって。

そんな事ないってわかってるのに、

目の前に広がる黒いもの。

「ごめんなさい、、許して、お願い、、」

望『A大丈夫やで。俺らがおる" ヒーロー "がおるやん？』

そんな言葉と同時にフワッと暖かい匂いに包まれる、

流『７人もおんねんで？無敵やん』

重『俺らに任せとけばええねん』

照『アホなりに頑張んで？』

……なんでこんなに暖かいの、

私の真っ黒なものが

簡単に取れていくようだった。

淳『はんぶんこ。7等分やで』

神『Aちゃんは俺たちの前だけで笑ってればええ』

濱『やけど、たまには涙も必要やで？今とかな』

そう言って、濱田さんは私の頭を軽くたたいた。

最初、重くてドロっとしてるものに取り憑かれてた私。

ほんとにヒーローなんだ。

この人たちの言葉一つ一つで少しずつ

剥がれていった。

溢れんばかりの水が私の目からこぼれる。

神『涙を流すAちゃんは、頑張ってる証拠やで』

照『間違ってない。正解なんて誰にも分からへんやろ』

流『自分らしく、Aらしく。』

重『一緒に選んで行こうや』

濱『急がんでも、ゆっくりな』

望『できることをしてこ』

淳『俺らと楽しい未来見んで』

私の中には黒いものは無い。

本物の暖かさの中、私はもう一度意識を手放した。