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あいつ。 ページ28

あなたside


中間さんの別荘に移り住んで早1週間。


良くも悪くも何も起こっていない


ただルールが設定された。



1.お互いの部屋は許可なく立ち入らないこと。

2.隠し事はしないこと。(特に私らしい)

3.家事は分担すること。

4.同居しているというのを外に漏らさないこと。




特に4は


淳『俺の別荘バレんの嫌やし。Aになんかあっても困るやろ』


ってことで表札も違う名前にしてある。


それに関しては感謝しかない。

あいつにバレたら死にに行くも同然だし。



ただ、私も条件を提示したいと思った。

だって7対1だから。


私が出した条件は


「学校では一切喋らないで欲しい。」


理由は簡単。

取り巻き共に殺られるから


小瀧さんが不満そうな顔をしていたけど

そんなの関係ない。


嫌なものは嫌だから。




今日も、あの人達は条件を守ってくれている。


話しかけたいオーラ凄かったけど。



いつものように1人で帰路に入った。

遠回りで帰る。



私の前の家、誰かに渡ったかな〜なんて

軽い気持ちで見に行ってみた。







「……っ」


見覚えのある車。

真っ黒でいかにも悪役の車。



あいつだ。



私の前の家に数人集まっている。


部下の奴だってよく見なくても分かった。



既に突き止めてたんだ、

バレるかも。

どうしよう。


そんな気持ちがぐるぐる回り続ける。


奴らがいる方向から視線を感じたような気がする、




そこからすぐに立ち去りたくて

全力疾走して玄関に駆け込んだ。




「っ、はぁはぁ、」


照『A?どうしたん?』


「っ、あ、嫌だ。もう嫌。やめて……」


照『A、落ち着きや』


「触んなっ!!」




味方なんていない。


全員敵だ。



中にある黒くてドロっとしたものが私を取り巻く





ある日突然。

床に押さえつけられて

それから、、、、





やだ、やめろ、触るな、

汚い、いたい。



「私に触らないで!!」




怖い。この世界全てが怖い。

苦しくて、苦しくて、

胸が締め付けられるような感覚のあと

私は意識を手放した。

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作者名:どりあんしか勝たん | 作成日時:2020年12月8日 22時

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